こんにちは、Platform and Reliability Engineering本部でSREをしているYossyです。 Observability Conference Tokyo 2025に参加してきました!
この記事ではイベントレポートとして、カンファレンスの雰囲気や特に印象に残ったセッションについてお伝えします。
すでに M-Yamashita から同カンファレンスへの投稿がされているのでぜひそちらも合わせてご覧いただければ幸いです!
Observability Conference Tokyo 2025 とは?
Observability Conference Tokyo 2025は、オブザーバビリティに関する知見を共有するためのカンファレンスです。
SRE全体に関連するカンファレンスはいくつかあると思いますが、オブザーバビリティに特化したカンファレンスというのは、おそらくあまりないのではないでしょうか。
そうした背景と、何より私自身オブザーバビリティへの関心が強かったため、このカンファレンスの開催を楽しみにしていました。
特に印象に残ったセッション
オブザーバビリティが育む開発者のシステム理解と好奇心
いくつかのセッションを聴講したなかで、特に印象に残ったセッションは、LINEヤフー株式会社のmaruさんによる「オブザーバビリティが育む開発者のシステム理解と好奇心」というセッションでした!
特に印象に残った点は「オブザーバビリティツールを整備してもいざというときに使いこなせないのは、開発者はDevOpsのDevのサイクルでオブザーバビリティツールを使う機会がなく、日頃の開発で触れる機会が乏しいから」という内容でした。
オブザーバビリティツールは主にOpsのサイクルで拡充されるため、Devのサイクルをメインで担当する開発者にとっては利用機会が少なく使い慣れないツールになってしまっているのではということです。 たしかに実装時点でダッシュボードを見る機会はあまりないと思うので、そこをメインで担当しているとなかなか使い慣れることはできないだろうなと思いました。
そこでDevサイクルでオブザーバビリティツールを使う機会を増やすために、以下のような取り組みを行っているとのことでした。
- 開発者がコードをMergeせずに動作を確認できるPreview環境の整備
- カジュアルに実行できる負荷試験エコシステム(ローカル、Staging環境)
特に意味のあるテレメトリを得るための負荷試験エコシステムの整備についてはとても興味深かったです。
さらに環境の整備にとどまらず、ツールを最初に使う際のハードルを下げるためにワークショップ形式のチューニングコンテストを行うなど文化として広げる工夫もされていてとても参考になりました。 もともと私は社内でEnabling SREとしてSRE文化を広げる活動をしていたため、文化を浸透させることの難しさは痛感しており、このような文化を広げる工夫はとても勉強になりました。
セッションを通して開発サイクル全体を深く理解されていることがわかる内容で、SREを文化として浸透させるためにはSREが開発者に寄り添い、開発サイクルを深く理解してそのサイクルにオブザーバビリティを溶け込ませていくことが重要なのだと感じました。
おわりに
Observability Conference Tokyo 2025を通して、オブザーバビリティに関する様々な知見を得ることができました。 次へのアクションへのヒントがたくさん得られたので、今後の業務、コミュニティへの還元に活かしていきたいと思います! このような貴重な機会を提供してくださった関係者の皆様、会場でお話してくださった皆様ありがとうございました。 次回の開催があれば、ぜひまた参加したいと考えています。
最後に、マネーフォワードではSRE、Platform Engineerを募集しています! ご興味のある方は、ぜひ以下のリンクから詳細をご覧ください。