Money Forward Developers Blog

株式会社マネーフォワード公式開発者向けブログです。技術や開発手法、イベント登壇などを発信します。サービスに関するご質問は、各サービス窓口までご連絡ください。

20230215130734

リモートワークが上手な人たち

こんにちは、クラウド債務支払の運用保守を担当している@いいねです。

最近弊社はClaude Codeを会社として導入し、AIを活用した開発が進んでいます。 AIエージェント、本当に便利ですね。自分も運用保守業務を効率化するために、日々試行錯誤しています。

さて、今回はAIエージェントの話ではありません。

みなさんリモートワークをしていますか? リモートワークで仕事をするようになって数年、リモートワークって本当に難しいなと思います。 テキストチャットメインでのやりとりによる認識のずれや、雑談の減少による心理的安全性の低下など、難しさは枚挙に暇がありません。

しかし、リモートワークが当たり前になるにつれて、時々「この人リモートワークうまいな……」と感じるシーンがありました。 「なぜそのように感じるのか?」を自分なりに考えてみました。

1. 発信に対してすぐリアクションをしてくれる人

何か発信を行った時にすぐにリアクションを取ってくれる人はとてもありがたいです。 リモートワークではどうしても個々人で完結するタスクが中心になりがちです。 そんな環境で、何か発信を行うというのはなかなかエネルギーの必要な行為です。

そのような発信を行ってくれたメンバーに対して、いち早くコメントやリアクション(Slack絵文字など)をくれるメンバーがいます。 個人的にとてもRespectに溢れた振る舞いだなと感じて、真似するようにしています。

2. ビデオ会議で相槌や合いの手を入れてくれる人

自分は多人数に向けて喋ったりファシリをしたりするのは得意ではありません。 しかしリモートワークによる会議の増加に伴って、そのようなシーンはたびたび発生します。 そのような時に、喋っている人に対して相槌のジェスチャーであったり、「うん、うん」といった合いの手を入れてくれる人がいます。

そのようなアクションによって、話している人には聞いてもらえているという安心感が生まれますし、聞いている人たちにも話しやすい・参加しやすい雰囲気が生まれます。

話している人や、会議という場に対してのRespectに溢れた、とても良い振る舞いだと感じます。

相槌や合いの手を入れてくれるのは、「その人がそういう行動が好きだから」というわけでは必ずしもないかと思います。 前述の通り、リモートワーク環境では会議は増えがちですし、そんな中で全ての会議でちゃんと聞いてちゃんとリアクションをするというのは大変です。 本人の体調や環境にも左右されるかと思います。

それでもやってくれているというのは、その人のProfessionalの発露ではないでしょうか。 会議という場はホストや話す人だけが責任を持つ場ではなく、参加者全員で作る場だと思います。

特定の誰かにだけ負担を任せるのではなく、できる限り真似して協力していきたいと思いました。

3. ドキュメンテーションをしてくれる人

どれだけ長く在籍している方でも、様々な理由によって退職されることもあるでしょう。

特に変化の早いIT企業においては人の入れ替わりが多いため、ドキュメンテーションをしっかり行うことが重要だと思います。 ドキュメントがない場合の具体的な困りごとは、以下のような感じです。

  • リモートワークでは特に自走する能力が求められるので、自走に必要な情報がないと困る
  • 後から意思決定の過程を振り返ることができずに困る
  • 誰かが一度調べたことをもう一度調べ直す必要があり、時間がもったいない

最近はAIもドキュメントを利用するので、ドキュメンテーションの必要性は日々増しています。

ドキュメントを書ける人にとって、ドキュメントはあってもなくてもいいものです。 頭の中にその知識を持っているからです。 それを取り出して言語化してまとめて、というのは普段の業務においては必要ないタスクかもしれません。 それにも関わらず、ドキュメントを書いて未来の困りごとに貢献している、その姿勢がとても素晴らしいと思います。

自分はたまに過去のドキュメントの中に先人の姿を感じて、「ここに居たんだな、佐為ーー」 とエモい気持ちになります。(漫画『ヒカルの碁』より)

なので自分もなるべく頑張ってなんでもドキュメントを残すようにしています。

4. 質問をしてくれる人

わからないことや手が止まってしまった時に、すぐに質問を投げてくれるメンバーがいます。

リモートワークは黙々と自分のタスクを実行するシーンが多いです。 そのような中で、他のメンバーに質問を投げるというのはなんとなく勇気がいることです。

「こんなこともわからないと思われたらどうしよう」 「忙しそうだし今聞いちゃまずいかな」

しかし、質問をしてくれることそのものがチームにとっての貢献になります。 わかりにくさをチームで認識して、改善につなげることができますし、質問をしている人がいることで、他のメンバーが質問をする時のハードルが下がります。

5. メッセージやリアクションの意図を「推測」せずきちんと確認してくれる人

リモートワーク下でのコミュニケーションではメッセージを正しく受け取る/受け取ってもらうことは重要です。 コミュニケーションの絶対数が少ないため、些細な認識のずれが大きなずれになっていくからです。

認識のずれが生まれそうな時に感度高くメッセージの意図を確認してくれる人がいます。

「このリアクションスタンプはどういう意味? 〜の項目は達成したってことでOK?」

「これは夕方便のリリースまでということですか?それとも、別便のリリースまでということですか?もしくは、今から別便リリースまでという意味?」

こういう振る舞いはとても重要で、認識のずれに伴うハレーションを予防することになりますし、コミュニケーションの精度を高めていくことができます。 また、前述の「4. 質問をしてくれる」にも挙げた、質問をすることのメリットにもつながります。

一人一人の人間が持つコンテキストは異なります。 育った環境・今までの経験・所属するチーム・職位など様々な要素があり、全く同じコンテキストを持つことはありません。 そのような中で、推測に頼ったコミュニケーションを行うのは、メリットがある一方、失敗のリスクがあるということをきちんと認識して、より良いリモートワークを目指していきたいと感じました。