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JSConf JP 2025に参加しました!登壇とブース出展のレポート

こんにちは、フロントエンド推進部のTomoです。

この記事は、Money Forward Engineers Advent Calendar 2025 12月1日の投稿です!

本稿では、2025年11月16日(日)に開催された「JSConf JP 2025」にマネーフォワードはPremium Sponsorとして参加しました。スポンサーセッション・LTセッションでの登壇、そしてブース出展を行った当日の様子をレポートします。

イベント概要

  • イベント名: JSConf JP 2025
  • 日時: 2025年11月16日(日)
  • 場所: 東京都千代田区丸の内1丁目9−2 グラントウキョウサウスタワー
  • 主催: Japan Node.js Association

jsconf.jp

JSConf JP 2025は、JavaScript誕生30周年という記念すべき年に開催されたカンファレンスです。国内外から多くのエンジニアが集まり、最新のフロントエンド技術やJavaScriptエコシステムについて知見を共有する場となりました。

スポンサーセッション

業務基盤開発本部の金子優斗が、スポンサーセッションに登壇しました。

「Micro Frontendsで築いた共通基盤の成長と、運用で積み重ねた試行の軌跡」
時間:17:30-18:00(トラックC)

jsconf.jp

マネーフォワード クラウドでは、複数サービスに共通する承認・ワークフロー機能を共通基盤として切り出し、Web ComponentsをベースにMicro Frontendsを運用しています。セッションでは、2023年7月のリリースから2年以上にわたる運用を通じて見えてきた、設計・統合方式における試行錯誤や意思決定の背景について詳しく解説しました。

金子優斗がスポンサーセッションで登壇している様子。Micro Frontendsの共通基盤運用について説明している

speakerdeck.com

特に以下のトピックについて、実例を交えながらお話ししました:

  • UIをどこまで共通化すべきか ― 拡張性と組み込みコストのバランス
  • Micro Frontends間やコンテナアプリケーションとの疎結合設計とその限界
  • 認証・認可のアーキテクチャ変更の背景
  • デザインの一貫性の課題
  • パフォーマンス最適化やi18nに向けた取り組み

セッション後には、聴講者からお声がけいただき、実際の運用について関心を持っていただけたことを嬉しく思います。

LTセッション

フロントエンド推進部の清川太雅が、LTセッションに登壇しました。

「横断組織が向き合うVisual Regression Testing —Chromaticは使い続けるべきなのか—」
時間:10:10-10:20(トラックC)

jsconf.jp

マネーフォワードのtoB領域では現在、20以上のプロダクトがChromaticというSaaSを使ったVisual Regression Testing(VRT)を導入しています。LTでは、横断組織として直面している課題と、その解決に向けた取り組みについてお話ししました。

特に以下の内容をコンパクトにお伝えしました:

  • VRTの目的や戦略の標準化に向けた取り組み
  • Chromaticの利用コスト最適化の具体的な施策
  • 多様な現場でのテスト戦略立案の困難さと向き合い方

清川太雅がLTセッションで登壇している様子。Visual Regression TestingとChromaticに関する横断組織の取り組みについて発表している

speakerdeck.com

朝一番のセッションでしたが、多くの方にご参加いただき、VRTへの関心の高さを感じると共に、同様の課題を抱えている組織が多いことを実感しました。

ブース出展

今回のブースでは「開発者のほんねを聞かせて!」というテーマで、正解のない質問を通じて開発者同士が価値観を語り合える場を用意しました。

ブースでの交流の様子。来場者とマネーフォワードのメンバーが、開発者の価値観について語り合っている

以下の3つのトピックについて、シール投票や付箋コメントで来場者の皆さまの考えをお聞きしました:

  1. 品質とユーザー体験:品質において最も重視しているものは?
  2. AIと開発の現状:開発のどのフェーズで最もAIを活用していますか?
  3. 最新技術のキャッチアップと学び:最新情報のキャッチアップで最も活用しているものは?

ブースには多くの方にお立ち寄りいただき、AIの活用や開発文化について、様々な視点からディスカッションすることができました。オリジナルステッカーも好評で、たくさんの方に持ち帰っていただけました。

また、ブースでは「便利な英語フレーズ集」というパンフレットを配布し、マネーフォワードのエンジニアリング組織における英語化の推進や、構成メンバーの国際化に向けた取り組みについてもご紹介しました。

アンケート結果

アンケート結果:品質において最も重視しているもの。アクセシビリティ、UIデザイン、セキュリティ、パフォーマンスがバランスよく選択され、付箋には「拡張性・メンテナンス性」「可用性」などの多様な観点が寄せられている アンケート結果:開発のどのフェーズでAIを活用しているか。実装フェーズでの活用が最も多く、次いで設計・要件定義、レビュー・テストのフェーズでも積極的に活用されている アンケート結果:最新情報のキャッチアップで最も活用しているもの。技術記事・ブログとSNS・オンラインコミュニティが主要な情報源となっている

今回のアンケートでは、多くの来場者の皆さまから貴重なご意見をいただきました。

品質とユーザー体験では、アクセシビリティ、UIデザイン、セキュリティ、パフォーマンスの各項目について、それぞれの項目に優位差は見られず、バランスよく重視されていることがわかりました。付箋には「拡張性・メンテナンス性」「可用性」「AI Readability」など、多様な観点が寄せられ、品質に対する考え方の幅広さが印象的でした。

AIと開発の現状については、実装フェーズでの活用が圧倒的に多く、次いで設計・要件定義、レビュー・テストのフェーズでも積極的に活用されている様子が見て取れました。「どのAIツールを使っているか?」を尋ねると、体感ではClaude Codeが最も多かったです。また、設計・要件定義以前のブレーンストーミングや顧客のニーズの深掘りなど、開発プロセスのより上流段階での活用事例も多く聞かれました。AIツールが既に開発の各段階に深く浸透していることを実感しました。

最新技術のキャッチアップでは、技術記事・ブログとSNS・オンラインコミュニティの2つが主要な情報源となっていました。「論文」「公式ドキュメント」「OSS」といった回答からは、より深い情報源を活用している方も多いことがわかりました。

特に印象的だったのは、異なる専門分野や業界のエンジニアが集まることで、それぞれの現場での工夫や課題が共有され、新たな気づきが生まれる瞬間が何度もあったことです。

フロントエンド、バックエンド、インフラなど、専門にしている領域によって最も注意を払う事柄が異なり、また業界によっても気に掛けるポイントが異なることがわかりました。例えば、教育業界のプロダクトを作っているチームは、学校で使用される比較的低スペックの端末も意識した開発をしていたりと、それぞれの業界の特性に応じた工夫が見られました。

このような交流を通じて、多様なバックグラウンドや知見を持ったエンジニアがチームにいることが、より良いプロダクト開発につながるという学びを得ました。

ブースを担当したマネーフォワードのメンバー

おわりに

JavaScript誕生30周年という節目の年に、JSConf JP 2025というすばらしいカンファレンスに参加できたことを大変嬉しく思います。

登壇を通じて、マネーフォワードでの技術的な取り組みや試行錯誤をお伝えできました。またブースでの交流を通じて、多くのエンジニアの方々と直接お話しできたことは、私たちにとっても大きな学びとなりました。

イベント全体を通じて感じたのは、フロントエンド技術の急速な進化と、それに向き合うエンジニアコミュニティの熱量の高さです。今回得た知見や繋がりを活かして、今後もマネーフォワードのフロントエンド開発をより良いものにしていきたいと思います。

ご来場いただいた皆さま、運営スタッフの皆さま、そして素晴らしいイベントを開催してくださったJapan Node.js Associationの皆さまに、心より感謝申し上げます。

今後もマネーフォワードは、エンジニアコミュニティへの貢献を続けていきます。次回のイベントでもぜひお会いしましょう!

明日のMoney Forward Engineers Advent Calendar 2025は、hktechnoさんが担当します!お楽しみに〜🎅🎄🤶