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必見!?JaSST'23 Kyushuの舞台裏全部お見せしちゃいます

この記事はMoney Forward Engineering 1 Advent Calendar 2023の13日目の投稿です。
前日は仲川さんで、クイズでGo!panic(runtime error)が発生するのはどんな時?でした。

その他にもたくさんのテックブログが公開されています!ぜひご覧ください!


皆さんこんにちは。最近はめっきり冷え込んできて、絶好のキャンプ日和が続いているせいで常にどこかに出かけたくてたまらない、クラウド経費本部 プロダクト開発部 Guardianグループの@tosite(てっしー)と申します。

私はいくつかのコミュニティに運営として携わっているのですが、その中の一つにJaSST Kyushuがあります。JaSST Kyushuでは2022年から共同実行委員長という形で実行委員長を務めております。
今回のテックブログは、先月開催された「JaSST'23 Kyushu」の秘話について書きたいと思います。

そもそもJaSSTとは?

"Japan Symposium on Software Testing" の略で、ソフトウェアテストのシンポジウムを指します。
現在、日本各地やオンラインで開催されており、NPO法人ASTER(ソフトウェアテスト技術振興協会)が主体となって運営しております。
JaSSTは開催地区ごとにいろいろな特色があり、ソフトウェアテストに関連した研究・事例発表にとどまらず、ワークショップや講演なども行われています。
www.jasst.jp

その中でもJaSST Kyushuの特色として、「例年開催する県が変わる」というものがあります。
福岡のみならず九州各地にソフトウェアテストの息吹を感じてもらいたい、という意図があり、毎年開催する県を変えています。
ちなみに、現在は通例で福岡→どこか→福岡→…というローテーションになっています。

毎年会場を選定するところから始めるのは簡単なことではありませんが(特に他県)、その土地土地の新しい参加者の方からフィードバックをいただけたときは「イベントをやってよかったな」と強く思えます。

なぜ実行委員長をやろうと思ったのか?

以前、「コミュニティから学ぶエンジニアリング」というタイトルで登壇した際にも語ったのですが、今の私があるのはひとえにエンジニアコミュニティのおかげだと思っています。

やる気はあるけどどのように行動すればいいかわからない、そんな私に進むべき道を示してくれたのがコミュニティの存在でした。
JaSSTで得られる情報はそのどれもが新鮮で、何より参加者全員が品質に対して真摯に向き合っており、初めて見る世界に圧巻されっぱなしでした。
それと同時に、自分が触れたことのない技術を目の前にして、強い衝撃を受けたことを今でも覚えています。
思えばあのとき、品質についてしっかりと考えるきっかけとなる出来事があったからこそ、今こうしてマネーフォワードで働けているのだと強く実感します。

過去の自分と同じように、「新しい一歩を踏み出したいが踏み出し方がわからない」と悩んでいる誰かのために少しでも恩返しできればと思い、実行委員長の座に就くことを決心しました。

JaSST'22 Kyushuをふりかえって

私は2018年にJaSST Kyushuの実行委員に参加した後、2022年から共同実行委員長を務めているのですが、JaSST'22 Kyushuはいろいろな変化が起きました。
ふりかえりで出た内容を一部かいつまんでご紹介いたします。

  • Keep
    • 一時的にオンラインで開催していたイベントの舵を切り直し、現地+オンラインのハイブリッド開催に挑戦した
    • 講演内容やLTに対して、とても勉強になったという旨のフィードバックをいただけた
    • 現地で盛んに行われるコミュニケーションを見て、現地開催は継続するべきだと思った
    • 共同実行委員長という形を取ることで円滑に準備を進められた
  • Problem
    • 当日、現地の大規模イベントと重なって参加者の宿泊施設が確保できない問題が発生した
    • 「Kyushuらしさ」を全面に押し出すことができなかった
  • Try
    • 「現地で参加するメリット」を全面に押し出していく
    • 「Kyushuらしい」コンテンツについて一度考え直す

ちなみに開催前日、@tositeに新型コロナウィルス感染症の陽性反応が出てしまい、せっかく3年ぶりにオンライン・現地のハイブリッド2拠点開催を計画していたのに、当日ほとんど実行委員長業ができなかったことは今でも悔やまれます。
今年は去年の反省を踏まえ、やり切れなかったことを実現したい、というところからJaSST'23 Kyushuのキックオフが始まったのでした。

開催までの流れ

当日までの準備ですが、一番楽しくて、そして一番苦労したのは登壇テーマを決めるところでした。 JaSST Kyushuでは月次ミーティングを開催しており、毎月1時間の枠を取って話し合うのですが、実行委員みんなの思いが強いあまり、テーマ決めのときは気づけば2時間話していたこともありました。笑

そんな中で、「Kyushuらしさ」を全面に出していきたいという話から、今年は「学び直し」をキーワードに、今現在ソフトウェアテストを学んでいる最中の初学者や、ソフトウェアテストをもう一度学び直したい方向けの内容で講演いただくことに決まりました。
その他にもQ&Aセッションを用意したり、実行委員セッションの枠を設けたり、全員が参加できるコンテンツを用意したりと、初めて参加される方も楽しめるような工夫を凝らしました。
その旨を基調講演・招待講演の講師にお話ししたところ、こちらの意図を正確に汲んでくださり、むしろ我々が想像もつかないような素晴らしいコンテンツをご用意していただきました。

また、私は実行委員長として諸々の準備をしている途中でマネーフォワードに入社をしたのですが、スポンサーとして協賛していただいたり、マネーフォワードのQAエンジニアの皆さんがイベントへの参加表明をしてくれたり、上長やチームメンバーの理解・協力もあり佳境に差し掛かったときに業務調整をしていただいたりと、本当に色々な面で助けていただきました。

moneyforward-dev.jp

ちなみにスポンサーについては、JaSST Kyushuの立ち上げメンバーであり現アドバイザ 兼 弊社CQO(Chief Quality Officer)の池田 暁に尽力いただきました。
この場を借りて、メッセージをいただいているのでご紹介させていただきます。

マネーフォワードはCQO室を中心に「品質を前に!」という活動に取り組んでいますが、スピード感持つためには世の中に広く技術や知見を求めることが大切ですし、登壇やスポンサーといった貢献による交流も大切です。
九州地域には福岡開発拠点があります。開発拠点メンバーがJaSST九州様の活動に参画することによる品質技術力向上はもちろんのこと、九州地域におけるIT業界のソフトウェア品質技術向上にも貢献してまいりたいと考えております!

当日

そして迎えた開催当日。 当日の様子については「JaSST'23 Kyushu レポート」に詳細がありますので合わせてご覧いただければと思います。

www.jasst.jp

当日は今までの準備の甲斐あって、特に現地会場が大勢の参加者で賑わいました。以下に当日の状況を掲載します。

数字で見るJaSST'23 Kyushu

項目 数字
初回開催 2007年
開催回数 16回
参加者 99人
参加比率 オンライン 68.9% / 現地 31.1%
参加回数 初回 70.3% / 2回以上 29.7%
スポンサー数 8社

前年度よりも多くの方にご参加いただき、ありがたいことに会場はほぼ満席という状況でした。
コンテンツとしても、基調講演・招待講演の他に、実行委員と講演者の方を交えたQ&Aセッションや、実行員セッション・パネルディスカッションなどを取り入れ、当日、現地参加された方へ強みを全面に出せたように思っております。
反面この辺りのコンテンツを、オンラインの方に熱量そのままにお伝えするのは難しかったので、この点に関しては来年挑戦したいことに掲げております。

また、それ以外にも初の試みとして、基調講演・招待講演をアーカイブ配信として公開するなど、会自体のアップデートも進めております。
これらの取り組みによって、JaSSTの新しい可能性を感じずにはいられませんでした。
今後のJaSST Kyushuの更なる飛躍にご期待ください!


また、今年は弊社もゴールドスポンサーとして協賛しました。
弊社スポンサーセッションも盛り上がりを見せており(実はgofさん(@gof_5frsk)に壁打ちを依頼されていたので、ドキドキしながら見守っておりました)、盛況のうちに終えることができました。
参加者の方からも嬉しいフィードバックをいただいているので、かいつまんでご紹介させていただきます。

  • 会社として大事にしていることが伝わってきた
  • 実際の取り組みベースで話していただいたのでわかりやすかった
  • マネーフォワードのQA組織について知るきっかけとなった

詳しくは参加レポートも合わせてご覧ください!

moneyforward-dev.jp


本会終了後に、改めてアンケートに目を通してみたのですが、全体を通しても非常に満足度の高いイベントであることが明らかになり、充実感でいっぱいでした。
参加者の皆さまが、参加レポートをたくさん書いてくれたことからもその事実が伺い知れるかと思います。
私は、イベントは運営メンバーだけで作り上げるものではなく、参加者の皆さまがいて、そして皆さまに満足していただいて、初めて成功を収めることができると思っています。 この場を借りて、改めてご参加いただいた皆さまに心よりの感謝を申し上げます。

参加レポートまとめ
jasst-kyushu.notion.site

終わりに

数字を通してJaSST'23 Kyushuをふりかえってみた結果、改めて新規参加された方が多く、今年のテーマ性も相まって品質への興味関心が高まっているのを感じることができました。
その他にも学生の方の参加も見受けられ、業界の未来は明るいなと思いました。

また、JaSST Kyushu実行委員も細々と募集しておりますので、私たちの想いに共感していただける方はこっそりお声がけいただければ幸甚です。
JaSST'23 Kyushuはすでに閉会しておりますが、来年も九州のどこかで開催予定です。
前回の反省を活かして、早め早めの告知を行っていく所存ですので、ぜひぜひ皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

最後に、実行委員も募集しておりますがマネーフォワードではQAエンジニアを始め、一緒に働いてくれる仲間を募集しております!
カジュアル面談も実施しておりますので、少しでも興味を持たれたそこのあなた、ぜひぜひお話ししてみませんか?

それでは明日のアドベントカレンダーはひめのさんで、「Next.js Route Handlersで303 See Otherのリダイレクトを実装してみる」です!
よろしくお願いします!