マネーフォワードのコーポレートインフラを語るアドベントカレンダー Money Forward CorporateIT Advent Calendar 2019、12/17(火)の窓です。
こんにちは。 コーポレートインフラ担当の坂本です。
この記事では、マネーフォワードで活用されている 『重要インフラではないけどちょっと便利なオフィスツール』 を紹介します。
第三弾は『拠点間Webミーティングの常時接続』をご紹介。
- 第一弾 オフィスの便利ツール紹介:トイレ混雑チェッカー
- 第二弾 オフィスの便利ツール紹介:iPadでOne Tap会議室予約
- 第三弾 オフィスの便利ツール紹介:拠点間Webミーティングの常時接続
拠点間の常時接続Webミーティング
九州・沖縄支社(福岡)と本社(東京)との、拠点間の常時接続Webミーティング機器。 (本社から九州・沖縄支社を見ている様子、卓球台が映ってますね)
これなに?
物理的に離れたマネーフォワードの拠点間で、お互いの様子を確認しつつ、気軽にコミュニケーションをとるために、Webミーティングシステムを常時起動&常時接続させています。
日次定例、業務の仕様確認、雑談、(時には障害対応)など利用用途はさまざまです。
なお、検証を兼ねて、拠点毎に別なサービスを導入しています。
- 東京本社と九州・沖縄支社 : Hangouts Meet ハードウェア / Chromebox for meetings
- 東京本社と北海道支社 : Zoom Rooms
背景と要件
マネーフォワードでの社内コミュニケーションは、チャットを活用しています。 しかし、一度も会ったことない人とチャットするとき、ちょっと緊張しますよね。
今後も事業拡大し拠点も増えていけば、会ったことない人と仕事することは増え、物理的に直接会う機会が無いことが予想されます。
また、Google MeetなどのWebミーティングシステムはあれど、プラっと雑談したい場合にWeb会議を設定して接続するという手間に気が引けてしまいます。
ということで、いつでも手軽&気軽にお話できるような環境を構築する流れになりました。 以下、ざっくり要件
- Webミーティングシステムが常時起動・常時接続されて使えること
- 起動が簡単であること (システム起動すると拠点間接続されるレベル)
- 誰かのアカウントを使いまわさずに構築すること (後述)
- 電源とWi-Fiがあれば使えること (専用の通信線が必要なシステムはNG)
- 必要であれば、リモート勤務の方も参加できること
- 両拠点で6人ずつ程度で会話ができるマイク・スピーカー・カメラの性能、通信品質
- 1拠点の初期コストは10万円ぐらい、年額ランニングコストは5万円ぐらいかな
補足
↑で『誰かのアカウントを使いまわさずに構築すること』という点で補足。
安直に常時接続Webミーティング環境をつくろうとするなら、既にある誰かの個人アカウントを共用し、認証パスワードを共有することで環境を構築できます。 (例:誰かのG Suiteアカウントを用いて、パスワードをWeb会議利用者で共有し、Google Meetを用いる)
しかしこれは、
- 1人ひとりに付与すべき有料ライセンスを、共用利用しており利用規約違反になる
- パスワードの共有は情報セキュリティ的にダメ、絶対!
ということで、個人に紐づくライセンスを使うことはコンプライアンス的にNGとしています。
導入の流れ・ポイント
製品選定
もともとG Suiteを導入していたので、Google Meetをベースにした『Chromebox for meetings』で構築しました。 また、私界隈で通信品質の評判の良いZoomをベースにした『Zoom Rooms』で構築しました。
決め手は要件適合とコスパです。
用意するもの
【Chromebox for meetingsの場合】
- Hangouts Meet ハードウェアKitには必要機器がセットになっています
- マイク&スピーカー
- Webカメラ
- Chromebox
- Chromeboxコントローラー
- Chromebox for meetingsライセンス
- モニタ (40inch以上あると顔が認識しやすい)
- インターネット接続できるWi-Fi環境 (既にある)
【Zoom Roomsの場合】
- マイク&スピーカー (品質的に1万円以上のもの)
- Webカメラ (品質的に1万円以上のもの)
- ミニPC (Core i5以上、Memory8GB以上)
- Zoom Roomsコントローラー用タブレット(iPadなど)
- Zoom Roomsライセンス
- モニタ (40inch以上あると顔が認識しやすい)
- インターネット接続できるWi-Fi環境 (既にある)
- Chrome Enterpriseライセンス (ミニPCをChromeboxにする場合のみ)
※セットアップ方法は各種サイトで紹介されていますので、そちらを参照ください。
運用方法(カレンダー登録編)
Chromebox for meetingsにせよ、Zoom Roomsにせよ、端末起動しただけで常時接続用のWebミーティングスペースを選択できるようにしたいという要件がありました。 (都度、会議スペースを作成しなくても良いようにしたい)
それを実現するために、Webミーティング用の端末をGoogleカレンダーに招待し、長期間のスケジュールとして登録します。(とりあえず2030年までの長期カレンダー登録)
これにより、いつでもWeb会議に招待された状態になっており、会議招待コードも固定になります。
運用方法(使い方編)
使い方は、各社の文化や規模にもよりますが、マネーフォワードでは以下のルールで運用しています。
- 朝一、モニタとシステムを起動 (PC起動+OneTapで接続開始する設定)
- モニタとスピーカーは常時ON
- マイクは双方で常時ミュート
- 話を始める側は、自分側のマイクミュートを解除して発話する(対向のスピーカーはONなので気が付ける)
- 声を掛けられた側は、自分側のマイクミュートを解除して応答する
- 話が終わったら、またお互いマイクをミュートにする
- 退社時に、モニタとシステムの電源OFF
さらに、コミュニケーションのコツとして、(これは常時接続Webミーティング接続に限らずですが)
- 『聞こえません』『もう一度お願いします』を言いやすい雰囲気に
- 発言者は、毎回名前を言ってから、はっきりと、歯切れよく話す
- 最後まで言い切る
- 何をしようとしてるか言う
- 質問回答はストレートに1言で応える
にしています。
最後に
ひと昔前、テレビ会議システムを構築しようとすると、専用の機材や、専用の配線や、高価な契約が必要で大変でした。(はい、私、おじさんです)
最近は、手軽に安価で高品質なWebミーティングシステムが使えるようになり、ちょっと工夫を加えるだけで常時接続環境も構築できるようになりました。 割と当たり前に使ってますが、改めて考えるとスゴイ進歩ですね。
今回は、リモートコミュニケーションを、常時接続Webミーティングという点から改善してみました。
最先端技術から手軽な技術まで、テクノロジードリブンで課題に取り組むマネーフォワードのコーポレートインフラチーム、ご興味あれば一緒に働いてみませんか。
以上でーす
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