こんにちは!CTO室AI推進部の幸野(こうの)です。先任から引き継ぐ形で2021年12月よりマネージャとなり、組織の活性化や他部署との連携をテーマに活動しています。個人的なトピックとしては、Oculus Quest2を買った翌日にOculusがMetaになりました。 私の話はさておき、今日はAI推進部にて行なっている読書会を紹介します。
読書会の目的
AI推進部は2020年12月に発足した組織です。(歴史はこちらのnoteをご覧ください) 発足時に掲げたチームのValueに"Sustainability"があります。こちらは直訳すると「持続可能性」となりますが、私たちは「AIを一度デプロイしただけで終わりにしない、継続的に改良していく」という気持ちをこのValueに込めています。いわゆるMLOpsです。 とはいえ、MLOpsは比較的新しい概念で、チームに知見があるわけでもなかったので学習方法の一つとして読書会という形をとりました。
読んだ本たち
1年弱で2冊の本を完走しました。1冊目の『Introducing MLOps』でMLOpsの全体像を把握し、2冊目の『入門 機械学習パイプライン』でより実装に近い内容を学びました。
『Introducing MLOps』
進行方法
週一回の開催スケジュールとし、輪読会形式を採用しました。各章を担当するメンバーを決め、担当者が章の内容を資料に纏めた上で読書会を開催しました。 各回では、担当者が各章の内容を共有した後に参加者全員で議論する形をとりました。
感想
この本を読む前に開発者としてMLOpsを考えたとき、採用するプラットフォームやフレームワークなど技術的な領域にのみ私は焦点を当てていました。一方『Introducing MLOps』では、技術以外にもモデルリスクや説明可能性といったビジネス・管理面からもMLOpsを紹介しています。例えば、MLOpsのサイクルにコンプライアンス担当者を加えモデルリスクを確認するというものです。私としてはこの視点が欠けていたので、取り組み初期に学ぶことは大きな収穫となりました。
『入門 機械学習パイプライン』
進行方法
こちらの読書会は1冊目と異なる形式を採用し、全員が事前に各章を読み込み、サンプルコードがある章はサンプルを実行したりして臨み、全ての時間を議論に充てることとしました。
感想
『入門 機械学習パイプライン』はTensorFlow Extendedを題材に機械学習パイプラインの作り方を詳細に解説している本です。この本を読むタイミングでは、既にAI推進部にも形のあるプロダクトができつつあり、実践を意識したより深い議論ができました。例えばこのような議論がありました。
- この本では構造化データ(テーブルデータ)を前提としているが、私たちがよく取り組む非構造化データに対してどのようにデータを検証するか
- クラウドのマネージドサービスではなく、自前でTFXを用いるようなパイプラインを構築すべきタイミングはいつか
半分程度の章はサンプルコードがGitHubで公開されており、実際に挙動を確認しながら学べる点がとても助かりました。
まとめ
1年弱で2冊の技術書を完走することができました。読書会で参加者の意見を聞くと自分が持っていない視点に気付くことができますし、読書会は有効な手段であると感じています。更にAI推進部にとっては、実際の業務に即したテーマを選択していることにより、実践を伴ってより学習効果が高くなると考えています。 マネーフォワードは社内勉強会が活発で、社内に公開され誰でも参加できる勉強会が多くあります。AI推進部の読書会も公開しAI推進部以外のメンバーが参加してくれましたし、私自身もGoの勉強会に参加しGo入門することができました。 参考記事: 社内勉強会カレンダーのご紹介
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