こんにちは、クラウド経費本部 プロダクト開発部 Guardianグループの@tosite(てっしー)です。
今回は、社内で開催したCRE Meetup & Workshopについてお話しします!
なぜこのイベントをやったのか
マネーフォワードには多くのプロダクトがあるのですが、その中でもクラウド経費・債務支払・会計PlusおよびHR領域のプロダクト群を開発している4つの組織それぞれに、CRE(Customer Reliability Engineering)チームがあります。
ただ、同じ会社にいるとはいえ、プロダクトをまたいだ交流ってほとんどなかったんですよね。
「たぶん同じようなことで悩んでいるんだろうな」とは思いつつも、お互いの状況を知る機会がありませんでした。
これはもったいないなと思いました。
「お互いの取り組みを知って、横のつながりを作っていきたい。ゆくゆくはCREコミュニティとして継続的に交流できる場にしていきたい」そんな思いで、4プロダクトのCREが集まる社内イベントを企画しました!
イベント概要
- Day 1(3/18):アイスブレイク / 各グループ紹介プレゼン / 帆船(Sailboat)ワークショップ
- Day 2(3/19):シャッフル 1on1 Festival
Day 1:グループ発表 & 帆船ワークショップ
アイスブレイク
最初に、全員にネームカードを配って名前と「CREとは!?」を一言で書いてもらいました。正解のない問いにパッと浮かんだ言葉を書くだけのシンプルなものですが、実はこれが後半のふりかえりにつながる仕掛けになっています。
グループ紹介プレゼン(各10分 × 4グループ)
各プロダクトのCREがスライドを用意して、今の取り組みと今後の展望を中心に発表しました。
経費・債務支払・会計Plus・HRの順で、各グループ10分のプレゼン+2分の質疑応答という構成です。
初めて聞く他チームの課題や施策に対して「うちも同じことで悩んでいます」「その取り組みいいですね!」といった声が自然と上がっていたのが印象的でした。
帆船(Sailboat)ワークショップ
プレゼンの後は、「帆船(Sailboat)」というフレームワークを使ったワークショップでした。
⛵ 帆船(Sailboat)とは?
組織やチームの現在地と未来を「帆船の航海」に例えて可視化するふりかえりフレームワークです。以下の5つの要素で構成されています。
- 🚢 船(Boat): 私たちの組織そのもの
- 💨 追い風(Tailwind): 私たちを前に進める力・強み
- ⚓ 錨(Anchor): 進行を遅くしているもの・課題
- 🪨 暗礁(Snag): ぶつかると大きなリスクになるもの
- 🏝️ 島(Destination): 目指すゴール・理想の姿
参加者を2グループに分けて、模造紙と付箋を使って物理で取り組みました。
1人1枚の付箋にアイデアを書いて、該当する要素の場所に貼っていきます。
「質より量」で出し切ることを意識してもらいました。
付箋が出揃ったら、1人3分で深堀りしたい付箋について質問してもらいました。議論を交わす中で、それぞれが思い描くCREの姿が具体的になっていったようでした。
最後に各グループの代表者が全体に向けて5分で発表しました。
2つのグループそれぞれの視点から「自分たちにとってのCRE」が語られましたが、驚くことにどちらのチームも枝葉の部分こそ異なっていましたが、目指すべき先はほとんど同じでした。
これは、全員が常日頃からCREに真剣に向き合っていて、同じ解像度で話すことができたからだと思いました。
クロージングでは、アイスブレイクで使った付箋を再利用して、今度は裏面に「CREとは!?」をもう一度書いてもらいました。
最初と見比べてみると、よりシンプルかつ洗練されているように見えました。
たった数時間の対話を通して、CREへの解像度が上がっていることを、参加者自身が実感できる締めくくりになったのかなと思います。
ワークショップ前はただの同僚だったのが、終わったあとはもはや同僚の枠を超えて、同じ船に乗る仲間だという感覚になれました。
たった一日でそこまで気持ちを交わすことができたんだというのが、一番の収穫だったように思います。

Day 2:シャッフル 1on1 Festival 🔥
Day 2は、参加者が自分から「この人と話したい」と思った相手に声をかけて、自由に1on1をしていく時間にしました。スケジュールも回数も決めず、「話したいから話す」という主体性にゆだねた形です。
事前に各自のスキルや得意なこと、興味領域をまとめたスキルシートを用意していて、Day 1のクロージングまでにはひと通り共有されていました。
スキルシートをきっかけにする人もいれば、Day 1の発表やワークショップで気になったことをそのまま話しかける人もいて、会話の始め方はそれぞれでした。
ただ、共通して感じたのは、「CRE」という共通言語があるだけで初対面でも会話が弾むということです。
言語の壁こそあれど、同じ「CRE」という言葉を使って仕事をしている、それだけでぐっと距離が縮まるのではないかと思いました。
1on1で一日が終わる経験をしたのは初めてでしたが(笑)、とても有意義で密度の高い一日となりました!
参加者コメント
経費メンバー
tosite
私にとってCREとは: 護り、攻める人。
こんにちは。改めましてこの企画の言い出しっぺこと、てっしーこと@tositeと申します。
自分の感想はすべてこのブログに散りばめてあるのでもう言うことはほとんどないのですが、一つだけ補足するとすれば「なにか一つの新しい歴史への第一歩を踏み出せた、そしてその第一歩は期待を大きく上回る成果を出せた感覚がある」ということです。
自分の思った以上の刺激を参加者全員が受け取ってくれたのであればとても嬉しいですし、せっかくのこのご縁を今後ともつないでいければ、こんなに嬉しいことはありません。
nekomaho
私にとってCREとは: 顧客に一番近いエンジニア。
nekomaho@nekomahoと申します。
私はこのCREイベントを通じて、社内の他のCREメンバーの意見に触れられたことで、幅広い知見や高いモチベーションを得ることができました。
CREという特性上、どうしても日々の業務はプロダクトにフォーカスしがちですが、このような横断的な場があることでCREという業務に対する向き合い方を再認識できたのはとても良い機会だったと思っています。
watasho
私にとってCREとは: 多方面で活躍できる遊撃部隊
watashoと申します。 CREという言葉を知る前は、自分たちが行っている業務に対して「運用・保守をメインにするエンジニア」というイメージを持っていました。 しかしCREは、単なる運用・保守という枠では語れないものです。製品の品質にコミットし、顧客に寄り添うための活動を推進できるエンジニア——それがCREだと思います。 ワークショップを通じて、他サービスのCREも共通の課題を抱えていることがわかりました。目指すべき場所について話し合える、とても良い時間でした。
Shimamu
私にとってCREとは: 「みんな」を巻き込んで顧客の笑顔を作る人
しまむーと申します。
今回のワークショップの最中、印象に残ったことがあります。 それは、「🚢 船(Boat)」というお題に対して、我々の組織の周りにどんな人たちがいるかのイメージが、グループごとに違ったことです。 ああそうか、確かにその人たちも仲間だよね、と目から鱗でしたし、そういう方々も巻き込んで、エンジニアリングの力でお客様に喜んでいただくことが、我々の目指すべき一つの姿だと改めて思いました。
債務支払メンバー
Kurocchi
私にとってCREとは: 現場の複雑な課題をドメイン知識で紐解き、対話と技術を掛け合わせて「最善の解決策」へと導くハブ
クラウド債務支払の Guardian グループ (CREグループ) のリーダーをしている kurocchi と申します。
一般的に「保守運用」と聞くと受動的なイメージを持たれがちですが、実際には開発以上に広範な技術スタックと、深いドメイン知識の両立が求められる極めてプロフェッショナルな職種だと考えています。 誰よりもプロダクトの今を深く理解しているからこそ、対話を通じてユーザーの本質的な困りごとを鋭く見極め、技術を武器に「最速の最適解」を提案することができる。この多角的な解決プロセスこそが、プロダクトの全域を俯瞰するCREだからこそ味わえるエンジニアリングの醍醐味だと感じています。
今回のイベントを通して、他サービスを担当する皆さんも同じ熱い思いや共通の課題を抱えて日々CREに向き合っていることを知り、非常に心強く感じました。こうした知見を共有し合うことで、これからさらに一致団結して、全社的により良いCRE組織を築いていける一歩になると感じています。
Sawar
私にとってCREとは: お客様からのプロダクトに対する「信頼」と、最前線に立つCSチームに対する「信頼」。その双方を積み上げ、守っていくポジション
サワーと申します。
私は日々、問い合わせ対応やレビュー、業務改善といったタスクに追われる中で、「そもそも何のために目の前のタスクをやっているのか」を見失いかけてしまうことがありました。
しかし他プロダクトのCREメンバーから「信頼(trust)」という言葉を次々と聞き、ハッとさせられました。
私が所属するチームのミッションである「クラウド債務支払に関わる全ての人が安心できる世界」の土台も、まさにこの「信頼」です。
それは顧客からの信頼だけでなく、最前線に立つCSチームへの信頼も含みます。
このイベントへの参加を、私の日々の業務が「信頼構築に繋がっているか?」を見直すきっかけにしたいと思います。
会計Plusメンバー
Yuma
私にとってCREとは: 会社とユーザーの信頼を守っているエリート集団
会計Plusの副部長を務めている岩見悠磨と申します。
恥ずかしながら、CREという単語をこの会に誘われて初めて知りました。ただ、業務内容や責任を聞いているとまさにCREと呼べるチームのマネジメントをしているということに気づきました。
僕自身、他のプロダクトのCREの悩みや感じていることに非常に共感できるものが多く、一緒にこの会社のプロダクトを守っていくぞと強く感じました。
今後も会社の信頼を一緒に守っていけたらと思いました、また社内での知見の共有なども行いつつ、お互い強化していきましょう!
Dylan
私にとってCREとは: 信頼の建築家、そして製品の守護者
会計PlusのCREチームのリーダーを務めているディランと申します。
当初、私は自分たちの役割を「問い合わせ対応やインシデント管理」という限定的な枠組みで捉えていました。しかし、今回のCREイベントへの参加が大きな転換点となりました。他チームの情熱的なストーリーに触れ、私たちが直面している課題や志が共通していることを知り、「自分たちと同じ志を持つ仲間がこんなにもいたのか」と深い繋がりを感じることができました。この貴重な機会を得られたことに、心から感謝しています。
この経験を経て、私たちのミッションに対する認識はより明確なものへと進化しました。CREは単なるサポート部門ではなく、組織を支える「2つの柱」であると確信しています。
- 架け橋(The Bridge): エンジニアと顧客を繋ぐ存在として、迅速な問題解決を通じて顧客の信頼を築き、会社のレピュテーション(評価)を守ります。そして、真の「ユーザーフォーカス」な文化を体現します。
- 守護者(The Guardians): プロダクトの安定性を守り抜くことで、顧客もエンジニアも、それぞれの本来の業務にシームレスに集中できる環境を支えます。
CREの業務はその性質上、技術的な側面に目が向きがちです。しかし、これからのCREは技術だけでなく、その先にいる「人」にも同様にフォーカスしていく必要があると、私は信じています。
Lam
What CRE means to me: The engineers that bring product closer to customer's needs.
Hi, I'm Lam on the Accounting Plus team.
Before Day 1 I didn’t really know what CRE was—I’d mostly filed it as “technical support.” The workshop with other products’ CRE teams showed we’re doing the same work: deep user inquiries, bugs and performance when volume is low, and architecture thinking for long-term sustainability. CRE sees the whole product and real user pain, so we should be in the design loop for any serious feature or change.
Day 2’s 1on1s were easy with people who already got the job and shared the same worries about the product and how the org works—I’d like to keep that going outside this event too.
Nemanja
私にとってCREとは: Supporting our colleagues through various means and striving for higher quality and ease of mind
My name is Nemanja(ネマニャ) and I have only recently joined MoneyForward.
As this is my first time working for a Japanese company, I've not heard the term CRE before. Regardless I was familiar with the concept and quickly understood my role.
In a way our job is to be a dumping ground for problems from across the business and fix them. While this can be rough and difficult it can also be very rewarding.
It is always rewarding to help your friends and colleagues and it puts us in a position to see more widespread issues and have impact to address them.
While you gain a certain level of confidence through experience, it was also reassuring to learn that other teams are solving the same problems and having similar difficulties. I hope we continue to collaborate to solve our problems better and easier through sharing our knowledge and experiences.
HRメンバー
Hide
私にとってCREとは: HUNTERXHUNTERのグリードアイランド編で、レイザーとドッジボールをやった時にゴン・キルア・ヒソカで合体した時の 「キルア」
まぁまぁ、落ち着いてください。分かります。言いたいことはとてもよく分かります。 ちょっと伝わりづらいですよね。というかめちゃくちゃ伝わる人と全く伝わらない人で二極化しますよね。 すみません。でもこれよりもしっくりくるものが未だ見つかっていないのでしばらくは「私にとってCREとは」の回答はこれにさせてください。 もう少し簡単な表現で言うと「バランサー」です。 じゃあ「バランサー」って書けよって言われると、それだけだとあのキルアの繊細なバランス感覚と、目立たない「間」のポジションだけど実は一番すごいことをしている、という表現ができていないんです。
改めまして、HRのCRE部 部長を務めている永易秀敏(Hide)です。 CRE Workshopに参加して、他CREチームの業務内容、大変なポイント、工夫していることなどが聞けて、とても勉強になりました。 私のチームでも似たような課題を持っていることがあったり、その解決のヒントになるような情報が得られたり、とても有意義な時間になりました。 また、逆にHR-CREの情報もいろいろ発表できましたので、他CREにとって有益な情報が提供できていれば嬉しいです。
アンケート結果
イベント終了後にアンケートを取りました。どんな感想が集まったか、いくつか紹介します。

イベントに対する感想
「普段関わりの少ない他チームのリアルな取り組みを知ることができた」「対面のワークショップを通じてメンバー同士の繋がりが生まれ、今後の協力関係を築く良い機会になった」といった声が多く、部署を越えた交流が響いたようで、企画した側としてとても嬉しかったです。
一方で、「もっと踏み込んだ深い話をしたかった」「時間が足りないくらいだった」という熱量の高い声も。
次回の宿題ができました!
CREに対する印象の変化
「CREの定義や役割が明確になった」「顧客の信頼向上に対する意識が改めて高まった」と、イベントを通じてCREへの解像度が上がったという声が多かったのが印象的でした。
また、「元々の印象から大きくは変わらないが、他チームも同じ課題や悩みに向き合っていることが分かり安心した」という声も。
みんなで同じ船に乗っていることを認識してもらうことが裏ミッションだったので、無事に達成できました。
印象に残ったこと・学び
「プロダクトや事業所が違っても、属人化やナレッジ共有など抱えている課題は驚くほど同じ」という気づきが多く挙がっていたのが面白かったです。
「車輪の再発明を防ぐためにもっと共有し合いたい」という前向きな声も多く、まさにこのイベントで目指していた「横のつながりをつくる」という思いが伝わったと思っています。
異なる立場の視点や、グローバルメンバーを交えた対応フローなど、実務に直結する学びも共有されたようです。
「イベントがエモかった」「卓球仲間ができた!」という声もありました(笑)。
おわりに
CREという仕事は、正直なところ「孤独を感じやすい」ロールだと思っています。
お客様からの問い合わせやインシデントと向き合い続ける中で、「この対応で本当によかったのかな」と悩むことは少なくないですし、信頼性とUI/UXの両方を追いかけていると、「うまくいった」という瞬間よりも、「もっとうまくできたかも」と感じる瞬間のほうが多かったりします。
そういうモヤモヤってなかなか同じCREじゃないと伝わりにくくて、チームの中で抱えてしまいがちだと思っています。
今回のイベントで得られた一番の成果は、そういう「CREならではの苦しさ」を共有できる人が身近にいたんだ、と気づけたことかもしれません。
他チームのCREの悩みを聞いて、「あ、それうちも全く同じです」と思う場面が何度もありました。
そしてみんな、それだけで救われた気持ちになれたことと思います(あ、もちろん苦しさだけじゃなくって、その10倍くらい「楽しさ」についても語り合えましたよ!)。
改めてふりかえると、「同じ会社にいても知らないことだらけだったな」という実感と、「ほとんど同じ方向を向いて仕事をしているのだな」という手応え、その両方を得られた二日間でした。
これからもCRE同士のコミュニティとして交流を続けていきたいと思っています。
今回の取り組みが、他のチームや組織にとっても何かのヒントになれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!