Money Forward Developers Blog

株式会社マネーフォワード公式開発者向けブログです。技術や開発手法、イベント登壇などを発信します。サービスに関するご質問は、各サービス窓口までご連絡ください。

20230215130734

DroidKaigi 2022 登壇レポート 初めての登壇を終えて

こんにちは。Androidエンジニアの宮本です。 2022年10月5日(水)から7日(金)にかけて開催されたDroidKaigi 2022に、マネーフォワードから宮本が登壇しました。

私は1日目の16時35分から、「Camera Xライブラリの魅力と最新機能を紐解く」というタイトルで発表を行いました。 本記事では、私が今回の登壇までに行った準備や当日の様子、始めての登壇を終えての感想をお伝えしたいと思います。

社内でのプロポーザルネタ出し会開催 〜 まさかの採択

今回登壇したきっかけになったのは、社内で私が企画したプロポーザルのネタ出し会でした。 直前にiOSDCのプロポーザルネタ出し会を社内のメンバーが開催していたので、それを参考に社内のAndroidエンジニアが集まるslackチャンネルで呼びかけました。

ネタ出し会といってもあまり特別なことは準備できず、30分程度雑談感覚でプロポーザルの提出状況を見たり、各プロダクト開発での近況を話しながらプロポーザルとして出せそうなトピックを出してもらうという進め方をしました。 技術顧問のあんざいさんや技術広報のluccafortにもご参加頂き、私を含めいくつかのプロポーザルを提出することができました。

今回Camera Xライブラリについて話そうと思ったのは、私が開発を担当しているプロダクトで使っている技術だからという理由だけでなく、ネタ出し会を開催した時点において既に提出されていたプロポーザルの中にCamera Xに関するものが無かったため通りそうなのではないか?というアドバイスを頂いたことが大きな要因でした。

しかし、そのときはCamera Xについて深く知っていたわけでもなかった上、ライブラリの最新バージョンに関しての紹介という内容ではDroidKaigiという大きな舞台に相応しくないのではと思っており、プロポーザルが採択されるとは全く思っていませんでした。 なので、プロポーザルが採択された連絡を受けた際はメールを5度見くらいして悩んだ末に登壇を承諾しました。

▼プロポーザル採択メールを受け取って頭が真っ白になった後のツイート

▼決心するのに1時間くらいかかりました

初めての登壇準備

今までオフラインでの勉強会などには参加したことがあったのですが、社会人になってから世間的に外出自粛の流れになってしまい、ここ数年技術系のオフラインイベントには全く参加できていませんでした。 また、人前で発表するということも大学時代のサークルや卒業論文発表くらいしかなかったので準備は大変でした。

今回発表を通して伝えたかったことは、Camera Xライブラリの概要や最新バージョンでの新機能等を知ってもらうことで、Androidアプリにカメラ機能を使ったアイデアを生み出すきっかけになることでした。 そのため、まずは私がCamera Xについて色々と知る必要があると思い、以下のような順序で準備を計画しました。

  1. Camera X関連のAndroid Developersのドキュメントや、過去のGoogle I/Oなどの動画を見てキャッチアップ
  2. android/camera-samples をcloneして手元で動かしてみたり、実装を理解する
  3. スライドを作成する
  4. 発表原稿を書く
  5. 発表練習をする

しかし、2番までは順調にできていたつもりなのですが、その後にいきなりスライドを作り始めてしまったことで全体の構成を整理できておらず、 伝えたいことが事前に決まっていながらも実装の解説について過剰にスライドを作ってしまっていたり、スライドのスタイル部分の調整に時間を使ってしまったりと非効率な時間の使い方をしてしまいました。

この時点ですでに9月に入っておりこのままだと終わらない...!と思ったときにふと出会ったのが、 DeNAさんのエンジニアブログにてDaisuke Tamadaさんが執筆されたサクッとわかる!はじめての技術系登壇資料のつくりかたでした。 この記事では技術系の登壇をしたことが無い人と対象とし、登壇資料をどのようにつくるとよいかをわかりやすく解説されています。

この記事を読んで特に役立ったことが以下の2つです。

  • 伝えたいことに関連する内容を細かく、なるべくたくさん書き出すことで情報を整理する
  • ストーリーラインを作成することで発表全体の構成を早い段階で固められる

まさに今必要だった情報だと感じた私はさっそくこの手法を取り入れました。 まず、伝えたいことに関連する内容の書き出しについてはMiroを使いました。 Camera Xに関する情報のキャッチアップは概ねできていたので、25分で話せるだけの内容の書き出しはあまり困らずにできました。 そして、付箋に書いた内容をストーリーラインに沿って上から順に並べていき、自然な流れになっているかのチェックをしました。 その後、スライドを作るのではなく先に発表原稿を作ることで発表内容を固めてしまい、スライド作成での手戻りをなるべく少なくするようにしました。

▼Miroを使った伝えたいことに関連する内容の書き出しと、ストーリーラインの作成

最終的な発表準備の流れは以下のようになりました。

  1. Camera X関連のAndroid Developersのドキュメントや、過去のGoogle I/Oなどの動画を見てキャッチアップ
  2. android/camera-samples をcloneして手元で動かしてみたり、実装を理解する
  3. Miroに伝えたいことに関連する内容を付箋で書き出す
  4. 付箋を並べ、ストーリーラインを作成する
  5. 発表原稿を書く
  6. スライドを作成する
  7. 発表練習をする

ストーリーラインの確認はエンジニアの友人にも見てもらい、なんとかDroidKaigi当日前ギリギリに準備が完了できました。 当然平日日中は通常業務があるため、基本的には平日夜や土日を使って準備をしていましたが、このような発表準備の流れを踏んでいればもう少し余裕をもったスケジュールになったのではないかと反省しています。

スピーカーズディナーでの交流

今回のDroidKaigiでは前日の10月4日に東京ドームホテルにて、登壇者の肩を中心に広く交流することを目的とした立食パーティが開催されました。 当日は美味しい料理とともに久しくお会いできていなかった方にもご挨拶でき、初めてお会いした方とも登壇内容についてお話したり、 普段の業務で開発されていることについても情報交換ができたりと有意義な時間を過ごすことができました。 DroidKaigi代表理事の日高さんにも声をかけて頂き、登壇に向けての緊張が和らぎました。

ちなみにこの日、一度自宅に帰って明日10時にまたホテルの目の前の東京ドームシティホールに向かうのはあまりにも寝坊する可能性があったため、 自宅から30分程度で到着できるにもかかわらず東京ドームホテルに3泊してきました。 発表練習もできてとても良い体験でした。

DroidKaigi開会! 〜 登壇までの裏話

いよいよDroidKaigiが始まりました。 ブースの設営があるため当日集まるメンバーは朝10時集合になっていたのですが、 開場は9時からだったためすでに多くの人が会場入りしていて活気が溢れていました。

徒歩5分で会場入りできて本当に良かったなぁと思いながら、ブースでのデモ機の設営などを行いました。 前日に会場入りしてブースの設営をして頂いていたメンバーにはとても感謝しています。

▼ブースに足を運んでいただきありがとうございました!

自分の発表が終わるまではソワソワしながらほかの方の発表を聞いたり、ブースにて来場者の方とお話をしていました。 マネーフォワードのサービスを使っていらっしゃる方もたくさん居てとても嬉しかったです。 ブースではマネーフォワードでの英語化についての認知度とTargetSdkVersionの対応状況についてのアンケートをさせていただきましたが、予想以上に多くの方がTargetSdkVersionを33 (Android 13)に対応していたことに驚きました。

▼ アンケート結果 ※

※ 付箋は対応するバージョンに回答者の方に任意でアプリ名、もしくはサービス名を書いてもらっています。

発表20分ほど前に控室にて再度スライドのチェックを行い、10分前に発表ステージに向かいました。 耳からマイクをかけてもらい、マイクチェックと映像チェックを済ませて待機している間は全く落ち着いてなかったようなのですが、 発表中は自分が思っていたよりも緊張せず練習通りにできたのかなと思っています。 あまり聴講席全体を見れていなかったのですが、立ち見の方もたくさんいらっしゃったようで嬉しかったです。

▼発表中の様子

発表を終えて...

発表後、友人や同僚の方などから良い発表だったと感想を頂きました。 初めての登壇にしては自分としてもうまくできたかなと自信を持つことができました。

2日目には同じくCamera Xに関してML Kitと組み合わせてパスポートOCR機能を実装したことについての発表があり、 私の発表では含められなかった応用事例について聞くことができてとても学びになりました。 他にも多くの発表があり、これからキャッチアップして今後の業務に生かしていきたいと思います。

今回の登壇は社内のAndroidエンジニアやチームの皆さん、ブースの設営・運営に関わった方々のおかげで無事終えることができたと思っています。 本当にありがとうございます。 また、発表を聞いてくださった方もありがとうございました。 この発表で最新のCamera Xに関するキャッチアップに役立ったり、カメラ機能をAndroidアプリに組み込んでみようと思ってくださった方がいらっしゃったら幸いです。

また来年のDroidKaigiで登壇できるように、1年間様々な挑戦をしていきたいと思います!


マネーフォワードでは、エンジニアを募集しています。 ご応募お待ちしています。

【会社情報】 ■Wantedly株式会社マネーフォワード福岡開発拠点関西開発拠点(大阪/京都)

【SNS】 ■マネーフォワード公式noteTwitter - 【公式】マネーフォワードTwitter - Money Forward Developersconnpass - マネーフォワードYouTube - Money Forward Developers