こんにちは、マネーフォワード CTOの中出(なかで)です。
CTOの私が、普段「なにを感じて、どんなことを考えているか」について、社内へ四半期に一回共有している内容を一部編集し、エンジニアブログに公開したいと思います。
前回はこちら : マネーフォワードCTOが考えていること(2020年3月)
目次
- コロナ禍のマネーフォワードの取り組み
- 不可逆な社会の変化
- デジタライゼーションの推進
- さらなるエンジニアリングへの要求
- 私たちのチャレンジ
コロナ禍のマネーフォワードの取り組み
新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の感染拡大により、人々の生活や働き方が大きく変わりました。
私自身これまで40年以上生きてきましたが、こんなに世の中が急激に様変わりした経験はありませんでした。
幸いなことに、マネーフォワードは現在のところ、大きな影響を受けていません。
マネーフォワードのメンバーは、多少の不便こそあれど、「生活が困窮する」「明日からどうやって生きていけば良いかわからない」といった状況にはなっていません。それ自体は、こんな状況下においても有難いことだと思っています。
「自分や家族、会社の同僚たちの被害がそこまで大きくない」「リモートワークは快適で、むしろ今までよりも生産性が上がった」
ポジティブなこともあるかもしれません。
しかし一方で、社会は大きなダメージを受けています。私たちのユーザーの中にも、甚大な被害を受けた方もいらっしゃるでしょう。
これを、どう考えれば良いでしょうか?
私たちは「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションとして、すべての人のお金の悩みや課題を解決することを目指している会社です。それでもいま、私たちの周りにいる多くの人が、お金の悩みを抱えています。この未曾有の事態に、私たちには何ができたでしょうか?
社会が苦しい時ほど、会社の本性が行動に現れます。本質が問われます。
マネーフォワードは、この度のコロナ禍で様々な取り組みを行なってきました。 マネーフォワードの新型コロナウイルス感染症に対する取り組み
マネーフォワードの一員として、これらの取り組みを大変誇らしく思います。
いくつかの取り組みについては、私も経緯をそばで見ていました。困っている方を少しでも助けたいと、プライベートの時間、時には休日や深夜に及んで懸命に取り組んでいる姿を見ました。このようなメンバーと一緒に働けることは大変な幸せだと実感しています。
不可逆な社会の変化
短期的にはコロナは収束に向かいつつありますが、根本的な解決がされたわけではなく、第2波、第3波を確実視する声で溢れています。二度と元に戻ることがない不可逆な社会の変化へのボタンは、すでに押されてしまっているように感じます。恐らくこれから衰退する産業が生まれてくるでしょう。対面でのコミュニケーションを避けることをきっかけとして、あらゆるものの電子化や自動化が加速するはずです。
私たちもやり方を変えるべきです。サービスづくりの目標やあり方も、変更を余儀なくされるかもしれません。
もしコロナの前後で、仕事のゴールやプライオリティーに変化がないとするならば、本当にそれでいいか、立ち止まって考えてみるべきかも知れません。なぜなら、これから社会は不可逆に変化するからです。ユーザーも変化します。いままで一般的だった価値観が変わり、新しい価値観が生まれます。
「変化できた会社」と「できなかった会社」の明暗が別れることが予想されます。そんな社会において、私たちはどんな役割を果たすべきでしょうか。
マネーフォワードは、まだまだ発展途上の会社です。それでも、私たちが社会に対してできる貢献は小さくありません。コロナに対する取り組みをきっかけに、同じ想いで社会を変えようと、ますます多くの官公庁、団体、企業とのコミュニケーションが増えてきています。
私たちは、社会をよりよい方向に変化させるために、より一層の自覚をもって、イノベーションを牽引していくべきです。
デジタライゼーションの推進
「デジタライゼーションをどう浸透させていくか」は、私たちの長年の大きなテーマです。
ここ数年でデジタルトランスフォーメーションという言葉をよく聞くようになりましたが、それ以前のデジタライゼーションも導入していない会社はまだたくさんあります。
そうした会社に寄り添いますか?それとも見過ごしますか?
すでに変化している相手とだけビジネスするほうが、効率は上がるという意見もあるでしょう。
しかし私たちマネーフォワードは、「すべての人のお金の悩みをこの世からなくしたい」という想いで創業した会社です。デジタライゼーションを実現できなかった会社が、時代の変化に淘汰されてしまうような事態を少しでも防ぎたいと考えています。
マネーフォワードは働く環境を整え、さらに働きやすい環境を目指していますが、一方でテレワーク実施率などを様々なメディアで目にすると、緊急事態宣言のさなかですら毎日出社していた会社が大多数を占めるという現実もあります。
これは国や社会のせいでしょうか?いえ、私たちマネーフォワード自身の問題でもあります。デジタライゼーションの普及に向けて、私たちができることがたくさんあるはずです。
さらなるエンジニアリングへの要求
先ほど、コロナ禍でマネーフォワードは様々なアクションを取ったと書きました。それが誇らしいとも。
しかし私たちは、それによって「どれだけの人を救えたのだろう?」「どれだけ社会のペインを取り除けただろう?」考えだすときりがありません。
私はあえて、社内のメンバーに、より大きな成果を要求しようと思います。
私たちはまだまだ十分ではありません。まだまだ満足できていません。まだまだユーザーの人生を前に進められていません。
私たちは、自らのプロダクトをもっと磨く必要があります。
ユーザーが変化に躊躇できないぐらいに、圧倒的な価値を提供しなければなりません。
私たちが提供するサービスの価値をもっとわかりやすく、より多くの人に知っていただく必要があります。
変化しようとしているユーザー、困っているユーザーを、少しでも多くサポートする必要があります。
これらは、私たちがこれまでずっとやってきたことです。それをもっと、スピード感をもって、進めていきたいのです。いま社会は急速に変化しようとしており、大きなペインを抱えています。社会に大きなペインが生じているタイミングでは、社会は変化を受け入れやすくなります。
既存のプロダクトもまだ改善は必要ですが、コロナをきっかけに、私たちはいま、新しいプロダクトの開発の準備を進めています。それは多くの社会のペインを発見できたからです。
私たちのチャレンジ
私たちはこれまで、「未来の社会に必要だ」と信じることに取り組んできました。社会にイノベーションを起こすためには、通常長い年月がかかります。しかし、昨今のような有事においては、社会変革をショートカットできる可能性があります。
そうした状況の中で、私たちはより社会に貢献すべきだと考えています。
そのためは、会社としても、メンバー一人一人としても、さらなるチャレンジが必要となります。
イノベーションは、簡単なことはありません。今までのやり方にとらわれずに、全く新しいやり方を模索する必要があると思います。今求められるのは、そうした変化や、そのためのチャレンジです。 お互いの要求水準を高め合い、社員一丸となって、社会により大きなインパクトを与えるために、マネーフォワードは引き続きチャレンジしていきます。
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