Money Forward Developers Blog

株式会社マネーフォワード公式開発者向けブログです。技術や開発手法、イベント登壇などを発信します。サービスに関するご質問は、各サービス窓口までご連絡ください。

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中学生ハルキのエンジニア体験記

こんにちは。ハルキです。 4月から中学二年生になりました。

僕はこの春休み、パパが働いているマネーフォワードに職業体験インターンという形でお世話になりました。 プログラミングを始めたきっかけは、Scratchという子供向けのプログラミング学習サービスです。 小学校3年生の時にどハマりし、そこから6年生まで夢中になってやり込みました。

ただ、やはり子供向けなので最低限のことしかできず卒業。 その頃、マネーフォワードの方が開催してくれたバーベキューで酒井さんと出会い、そこでPythonを教わりました。 (酒井さんはビジネスマンなのにプログラミングもできちゃうすごい人なのです!)

そこから、Chatworkで酒井さんとコミュニケーションを取るようになり、プログラミングで悩んだことがあったら酒井さんに報告して、バグがあれば直し方を教わるようになりました。 酒井さんは面白い記事を紹介してくれたり、それまで誰にも相談できなかったことに答えてくれたので、それはすごく嬉しいことでした。

それからしばらくして、マネーフォワードクラウドの渋谷さんから「ハルキくんにぜひインターンにきてほしいです!」と誘っていただき、パパも「よし、じゃあ頑張ってみる?」ということで今回の職業体験がスタートしました。

 

一日目

今回の職業体験インターンで大変だったのは(もちろんお仕事も大変だったのですが)、満員電車での通勤です。僕は普段全く電車に乗らないので、初日は満員電車と路線を覚えるのがすごく大変でした。

こんなことでは通勤前に疲れちゃうねと、満員電車をどうなくせばいいかパパと話しました。 パパは、「やっぱりリモートワークかなー。それか会社の近くに住むか。」と言っていました。 マネーフォワードでもリモートワーク制度があるという話を聞いて、やっぱりIT企業はすごいなと思いました。 そして「自分が今からそこで働くんだ」と思うととてもワクワクしました。

そんなこんなで、マネーフォワードのあるビルに到着。ビルに入って、とうとう扉の前まで来ました。 扉を開けるには、入館証が必要です。入館証をPASMOのようにかざすと、ピッ! という高い音と共に扉のロックが解除。「ハイテクゥ!」と叫びたいところでしたが、みなさんもちろん仕事中なので静かにオフィスに入りました。 しばらくして、パパが所属しているカスタマーサポートの朝会に参加して軽く挨拶をしたのち、自分のデスクに行って、そこでもまた挨拶をしました。 (左:僕、右:メンターをしてくれたエンジニアの古濱さん)

その時に、僕がインターンするチームの先輩エンジニア原田さんがお菓子をいっぱい持っていて、「食べたかったらいつでも言ってね。お菓子のおじさんだから。」と言ってくれました。 机の上やお菓子は自由にしていいそうです。いい会社だと思いました。

そのあとパソコンが支給され、エディターなどのセットアップを色々しました。 会社に入って最初にかけられた言葉がカスタマーサポートの女性社員の方からの「かわいいー」だったこともあり少し緊張していたのですが、メンターの古濱さんがすごくフレンドリーに接してくださったのですぐに緊張がほぐれました。

僕がまず最初にやったことは、支給されたパソコンに僕が開発するための環境の準備をすることでした。 1日目は本当にそれだけで、何をしているのか僕にはあまりわからず、古濱さんに教えてもらってばかりだったので、「明日から頑張るぞ!」という感じでした。

 

二日目

原田さんと一緒に、パパが実装して欲しい機能について会議室で話し合いをして、挑戦するお仕事内容を決めました。

話し合いの結果、カスタマーサポートの方が使うリストを使いやすくすることになりました。 そのリストは、開くと全件表示するようになっているので、例えば1000件ある場合、1000件すべて表示されてしまうため、ページを開くのがすごく重くなる場合があります。

それを直すために、リストの表示件数を5件だけにし、それ以上見る必要があった場合は「一覧表示」というリンクをクリックする仕様に変更します。 一覧ページでは、リストを20件ずつページングありで表示し、検索フォームで1つの項目を探し出せるようにする、というのが今回の僕のミッションでした。

まずは、リストの一覧ページのリンクと、何もしていない一覧ページを作りました。 作るのも大変でしたが、もっと大変だったのはそこからでした。「さあ、プルリクを投げましょう!」と古濱さんに言われたのですが、僕はプルリクのやり方を知らなかったので、まずプルリクとは何か、どのように投げるのかを手取り足取り教えてもらいました。 そして難しいコードを色々とターミナルに打ち込んで、やっとプルリクが投げられました。

「とりあえず今日はこの辺りにしますか。」と古濱さんが言い、僕も相当ヘトヘトだったので、この日はここまで。

 

三日目

もう一人も乗れない!というような満員電車の真ん中にいると、周りからずっと力をかけられるので力を抜いて周りの人たちに身を委ねても大丈夫なので少し楽だな、と思いました。

オフィスに入り、少し迷って自分のデスクに座りました。古濱さんに挨拶をし、仕事を始めます。 今日やることは、昨日投げたプルリクに来たコメント返しです。昨日が初めてのプルリク投げだったように、コメント返しも初めて。

古濱さんに操作を教わりながらコメントを見てみると、すごい量のコメントが。 これに一つ一つ対応していくのかと思うと緊張しましたが、頑張りました。この日は半分ほどのコメントに対応して終わり。

この日やったことを振り返ってみると、プルリクのコメント対応しかやっていないことに気付いて驚きました。それだけ僕には難しいことでした。

 

四日目

この日にはプルリクのコメント対応が終わり、一覧ページを20件ずつページングできました。 そのプルリクも投げて、この日の仕事は終了。

プルリクやRailsの実践的な書き方にも少しだけ慣れてきました。 でも、僕はプルリク投げよりもコメント対応の方が時間かかってるなと思いました。 railsのコマンドがわかっていてもそれをどこに書けばいいのか、書いたらどこが動くからこうなっているのかがわかっていないので全然出来ませんでした。 それも含めてrailsを理解したということになると思いますし、他の言語でもきっとそうだと思います。

僕には、野球の授業でバットにボールがいい感じに当たったのに走る方向がわからず逆走してチームが負けた苦い思い出があります。 そういう応用とか活用と呼ばれる部分がすごく大切なんだなと思いました。

古濱さんは基本がしっかりしているから、そもそもあまりエラーを出さなかったり、プログラムを書くよりはるかに短い時間でエラーを直せたりするのですごいです。それをみてヤベェと思った僕は、お昼にいく途中、古濱さんにデバッグの秘訣を聞いてみると、「やっぱりね、経験だよ。」と言っていました。

かっこいい。

後日、古濱さんはマネーフォワードに入ってからプログラミングを始めたと聞いて、めちゃくちゃ驚きました。 (古濱さんはマネーフォワードに来てから、インターン含めてまだ2年半くらいしか経っていないそうです。ヒィ!)

きっとその限られた仕事の中で、やったこと全てを吸収したのでしょう。古濱さんは本当にすごいと思いました。 さあ、僕の職業体験インターンも残すところあと三日です!

 

五日目

昨日投げたプルリクのコメント対応が終了しました。 IDで検索できるフォームを作るということなので、リストにIDを表示すれば便利だろうと思い、ID欄を追加。そのプルリク投げとコメント対応をしました。 そして、リストの一覧表示機能をリリース。

この日は4つの仕事をこなして、今回の職業体験インターンで一番仕事が多く忙しかったです。

機能のリリースをSlackに報告すると、ありがとうスタンプや乙スタンプなど歓喜のスタンプの嵐が。 それに続き「あんなに重かったのに一瞬で動く!」と内波さんもメッセージを送ってくれました。

内波さんはパパと仲が良いエンジニアさんで、家にも遊びに来たことがあるアグリ村の村長さんです。

達成感に浸っていると、しばらくして「ハルキくん。ちょっとさぁ。カスタマーサポートの人たちに、自慢しにいこうよ。」と落ち着いた口調で内波さんがわざわざ僕のところへ来てくれました。 「はい!」と答え、早速カスタマーサポートチームのところへ。リリースした機能をみなさんに見てもらいに行くと、使いやすくなったとすごく喜んでもらえました!

その夜、パパと内波さんとカスタマーサポートの蛸谷さんと一緒に夜ご飯を食べにいくと、「さっきもハルキくんが作ってくれたの使ってきたよー、すごい便利!」と蛸谷さんが喜んでくれました。その日はニヤニヤしながらベッドに入りました!

 

六日目

リストの一覧ページに検索フォームを実装し、そのプルリク投げをしました。 今回の仕事の中では簡単な方だと完全に見くびっていたのですが、古濱さんいわくこれは「ラスボス」だそうです。

その言葉は本当で、なんども同じエラーが出て、すごく大変でした。こいつが一番手強かったです。。 でもしっかりプルリクを投げることができたのは、古濱さんの完璧なフォローのおかげだと思っています。師匠!ありがとうございました!

 

七日目(最終日!)

昨日投げた検索フォームのプルリクにきたコメント対応をして、僕の仕事はこれで終わり。

この一週間の振り返り

マネーフォワードに来るまでは、みんなスーツを着ているものだと思っていたのですが、着たい服を着てお菓子も食べられたり、すごく自由で楽しい会社だと思いました。

会社に入った理由もさまざまで、色々なところにインターンに行って最終的にマネーフォワードを選んだ人や、それまでは全然違うジャンルのことをやっていたけど新しいことに挑戦してみたいからマネーフォワードに入ったという人もいて、自分で選んだ仕事をしているみなさんが楽しそうに見えました。

この職業体験インターンシップは、1週間というとても短い時間でしたが、すごく貴重な体験でした。 今は、自分の仕事を全てやりきることができてとても嬉しいです。

最初はとても緊張していましたが、みなさんが優しくフレンドリーに接してくださったおかげですぐに落ち着きました。 また、僕が今まで趣味で作ったもののお披露目会を開いてくださったり、難しい会議に何もしゃべらない僕を出席させてくれたりしました。

(僕が趣味で作ってるモノのお披露目会)

色々な方と仕事以外のことを話せたのも良い思い出で、マニアックな人がたくさんいて興奮しました。 お別れ会のたこ焼きパーティーも楽しかったです。

このような素晴らしい環境で僕を働かせてくれたマネーフォワードのみなさん、お忙しいなか僕のメンターをしてくれた古濱さん、本当にありがとうございました!

時には僕の無駄な話に付き合ってくれたり、行き先の関係で同じ電車に乗って一緒に帰ってくれたりと、仕事でない時もジェントルメンですごくかっこよかったです!

みなさんのおかげでとっても楽しい春休みになりました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

それでは僕はふつうの中学生に戻ります!! (ストレッチポールを見つけてはしゃいでいる僕)

    ※ 労働基準監督署・公共職業安定所・学校・ご家族など、関係各所への確認・合意を得た上で、かつ労働基準法上の違反のない旨確認の上、職業体験の受入れを行いました。  

おまけ

メンターの古濱さんにもブログを書いていただきました。併せてご覧ください。

未経験からエンジニアになった新卒2年目の僕が中学生エンジニアのメンターにチャレンジした話 https://www.wantedly.com/companies/moneyforward/post_articles/166537/