Money Forward Developers Blog

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マネーフォワードエンジニアインタビュー 内波生一「価値のあるものに対して、自分自身が前に進める力になっていたい」

マネーフォワードの中の人を知ってもらうため、当社でフルタイムのRubyコミッターを務める卜部昌平が、マネーフォワードのエンジニアにインタビューをするこの企画。今回は、エンジニアの内波さんへのインタビューです。

▼過去のエンジニアインタビューはこちら マネーフォワードエンジニアインタビュー 谷口徹「BtoBはユーザーとの距離が近い」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 鈴木信太郎「モノポリーから始まったエンジニアへの道」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 鈴木研吾「崖から落とさないためのディフェンス役」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 児玉孝太郎「世の中の課題を解決できる人でありたい」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 金子雄一郎「経理から会計の未来をつくるエンジニアへ」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 中川敦「隣のおじさんから学んだC言語と”Inside Macintosh”」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 西方夏子「大事なのは、その時々で最善な道を考えること」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 飯田祐基「収益を生むインフラを目指したい」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 大須賀洋「フロントエンドでの論理的な設計の楽しさ」 マネーフォワードエンジニアインターン 小笠原純也「ユーザーの人生に寄り添えるサービスを」

語り手

内波生一 (エンジニア) ニュートリノ物理学を専攻、博士(理学)取得。その後、ITベンチャーでのインターンを経て、アクセンチュアにてエンジニアとしての経験を積む。2014年12月よりマネーフォワードに参画し、サービス基盤となるアカウントアグリゲーション技術の構築、開発に従事。現在はアカウントアグリゲーション本部にて本部長を務める。

聞き手

卜部昌平 (Ruby開発者)

その他

青木香菜子 (広報・書き起こし・編集担当) 小川昌之 (人事・撮影担当)

内波生一インタビュー

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アプリ上で連携が始まって「あ、すごいな」と

卜部:ではよろしくお願いします。まずは自己紹介からですが、面接じゃないので気軽な気持ちでお話いただければと。

内波:はい(笑)。よろしくお願いします。どの辺りから話しましょう。

卜部:プログラミングをはじめたきっかけくらいからですかね。

内波:プログラミングは、大学の研究の時にちょっとした計算のために始めたんです。元々物理をやっていてドクターまで大学にいましたが、その時にちょことっと書いたのがきっかけでした。

卜部:理論系ですか?

内波:ですね。実験器具とかには触ったことはないですね。

卜部:大学でのプログラミングと、今のお仕事は大分離れているんですね。

内波:完全に離れていますね。大学では簡単なことしかやっていなくて。

卜部:その後はどうですか?

内波:大学院を卒業して1年程経って前職に入社しました。配属先はSIer的なことをやっている部署で、大体はクライアント先でシステムを構築する案件に携わっていました。そこでフルスクラッチで、クライアントからの要望を元にシステムをつくるプロジェクトに関わるようなプロジェクトに何度もアサインされました。最初の設計から入り、プログラミング、テスト、リリース…と進めていく感じでしたね。

卜部:前職には何年程いたんですか?

内波:3年程ですね。

卜部:いくつかプロジェクトをやってこられて、その経験はどうでしたか?

内波:新しいことを学べたことは楽しかったですね。

卜部:その後は転職される訳ですが、マネーフォワードを選んだのはなぜでしょう?

内波:前職がBtoBの会社だったので、BtoCサービスの開発をやりたいという想いがありました。それで、人材エージェントをやっている友人にベンチャー界隈のことを色々聞く中でマネーフォワードのことを知って。「家計簿アプリの会社」という情報だけを聞いた時は、正直あまりぴんとは来ず(笑)。

卜部:ふむふむ。

内波:でも、『マネーフォワード』を実際に使ってみたら想像と全然違って。当時はアカウントアグリゲーションという技術を知らなかったんですが、アプリをさわって金融関連サービスとの「連携」を選択すると、すぐに連携が始まって…「あ、すごいな」と思ったんです。それで受けてみることにしたという経緯です。

卜部:確かに当社のアプリは、使ってみると「家計簿」という言葉から想像するものと違いますよね。自動で作成されていくので、「あれっ」みたいな。良い意味での予想を裏切られるというか。

内波:そうなんですよね。

卜部:入社はいつ頃でしょう?

内波:2014年の12月で、僕が入社した時は60名くらいの規模で、最初からアカウントアグリゲーション本部、通称「アグリ村」の所属です。会社に関係ある言語だと、当時Javaが書けたので、Javaを使っているアグリ村で選考が進んでいったという感じです。

アグリ村でより一層新しいことに挑戦するために

卜部:これを読んでいる方に向けて、アグリってなんだという部分をお話いただけますか。

内波:個人が使っている金融関連サービスの情報って、いろんな場所に散らばっていると思いますが、それらの情報をひとつの場所に集約して確認するために、各種サービスのデータを暗号化してアグリゲート(収集)するためのプログラムを開発、メンテナンスしているというのがざっくりとした説明になります。実際にサービスをさわってもらうのが一番わかりやすいと思います。

卜部:当初から人員はそこまで増えてませんが、作業量も大きく変わらず…という感じですか?

内波:今集めているデータのプログラムやサービス維持の部分は割りと人手は足りていますが、それ以外では金融機関のAPI連携など色々と新しいことはじめています。最近はいろんな金融機関さんがAPI連携を開始してくださっていますが、もっともっといろんなことができると思うので、そのために人がいてほしいとは思います。

卜部:話を少し戻すと、入社時からアグリ村とのことですが、ジョインされて実際どんな感じでしたか?

内波:あまり中のことは想像せずに入社しましたが、前職だと1年がかりで開発してリリースという感じでしたが、ここでは1週間で新規のアグリ先対応を依頼され、書いたらすぐリリース…というスピード感は驚いたことのひとつですね。

卜部:前職ではリリースしたら一旦おわりっていう感じだったんですか?

内波:僕がいたプロジェクトでは、リリース後しばらくは追加開発のためにいること多く、バグとかについては質問を受けたりという感じです。

卜部:当社でもリリースして追加開発があったり…という感じですが、前職での追加開発とは違う雰囲気を感じますか?

内波:そこは全然違います。お客さまのものを作るのと自分たちで考えて作るというのは大きな違いがありますよね。

卜部:最近は金融機関との連携が増えてきて、そういった方達とお話されることもあると思います。

内波:僕が直接出ることは減りましたが、そういう機会もありますね。

社内からの「アグってほしい」という声を元に

卜部:アグリ村は皆さん仲良いですよね。「アグリ村」と呼ばれるだけあって村っぽいというか、和気あいあいとしていて。wantedlyのインタビューでも和気あいあい具合がよく出ていました。

内波:よくそう言われますが、特別意識はしてないんですよ(笑)。

卜部:周囲の人と普段やりとりあります?

内波:ありますよ。いろんなサービスがアグリと関連しているので。

卜部:「うまく処理されていない」みたいな問い合わせがくる感じですか?

内波:それはCS経由でいただくことはあります。各サービスの開発チームに関しては、新規のアグリ先についての相談は昔からあって、「こういうサービスがあるからアグリでこうしてみよう」というのは、こちらから提案する方が多いかもしれません。

卜部:最近提案してリリースしたものとかあります?

内波:最近ようやく対応しはじめて、各サービスでもやってほしいなと思ってるのが月毎のクレジットカードの請求内訳の取得です。うちのアグリではクレジットカードの情報を利用ベースで取得していたんですね。例えば、1回払いしかしない方には関係ないんですけど、2回払いで2回に分けてお金を払う場合、我々の家計簿データ上は、最初に利用した日付と金額だけしか取得していないんですよ。 現金の支出を気にされるユーザーさんの場合、「今月引き落とされるものが何か」といった内訳について気にされる場合があると思いますが、その情報を取得できていなかったんです。そのデータを最近ようやく取得しはじめたので、各サービスでも使って活かしてほしいなと思っています。

卜部:なるほどなるほど。

内波:この明細は引き落とされましたよとか、半分だけ引き落とされてますよとか。

卜部:会社とかやっていると必要かもしれませんし、分割払いの方は嬉しいでしょうね。

内波:銀行の引き落とし時に僕自身も不便に思うのが、「クレカで何にいくら使ったか」「この引き落としって何をどこで買ったものだっけ」というのはクレジットカードを連携していないと見ることができないんですよね。

卜部:「振替」と表示されるものの詳細は書いてないので、確かにそれがわかると便利です。最近は、領収書データなどクレジットカードや銀行以外のものもアグリされていますが、ああいったものはどういう風にアイデアが生まれて、どういう風に進んでいくんですか?

内波:領収書データに関しては、会社で利用しているECサイト等での買い物の領収書データもアグって(※)ほしいと経理のメンバーから要望がありまして。そこからどうやったらできるかを考えはじめていました。『MFクラウド経費』の開発チームからも「領収書データをアグってほしい」と相談を受けていたので、それで作りはじめたって感じです。

卜部:いやー、それは良い話ですね。ドッグフーディング的というか。社内のメンバーから要望を受けて開発を進めるっていう。うん、とても良いですね。

※マネーフォワード内では、金融関連サービスからのデータを収集(アグリゲーション)することを「アグる」と呼んでいます。

プラスアルファの付加価値を提供したい

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卜部:このあたりで、アグリ村を今後こうしていきたいというお話を聞かせてください。

内波:集める情報の種類を増やしていきたいですし、各々の集まっている情報に細かい情報をくっつけていきたいと考えています。

卜部:もう少し具体的にいうとどんなことですか?今取れていない情報って何でしょう?

内波:現状「これ取れていない」というのは実はそこまでないんですが、「一緒にこのデータがくっついていたらな」というのは色々あって

例えば、クレジットカードで、あるひとつの店で買い物をしたらマネーフォワード上で利用履歴はひとつになりますよね。スーパーだったら「食品」とかになると思います。けれど、本当はそのお店で買ったものって食品以外にもあるかもしれない。でも、その内訳ってレシートにしかなくて。だから本当は同じお店で買ったものは品目ごとに取れた方がいいなとかですね。

青木:それすごくわかります。

内波:他にも、クレジットカードでの決済って、これはこの店舗に行った時に買ったものだなと把握していると思うんですけど、裏側ではそれは見えていなくて。文字として、例えば「伊勢丹」とか表示されているかもしれませんが、それがどこの伊勢丹で…っていうのはわからないので、何も提案できないんですよね。その辺りはデータ分析で頑張って出来るものもあるかもしれませんが、同時にアグリの段階でメタデータというか位置情報だとかは今後取得できたらなと考えています。

卜部:あれ意外とめんどくさいんですよね。同じローソンでクレジットカードで決済したと思ったんだけど、使ったカードが別々だったら別々の文字列が出て、あああっていうのは経験したことがあります(笑)。まとまると良いなって思いますが、うーん、なかなか難しそうですね。

内波:そうなんですよね。

自分が手を動かす、動かさないは手段でしかない

卜部:アグリ以外で、今後こういうことをやっていきたいみたいなのってありますか?

内波:アグリ的な携わり方になると思うんですけど、『マネーフォワード』と『MFクラウドシリーズ』という個人向けと法人向けのふたつのサービスがあり、より一層うまくシナジーを生めるのかなと思っています。せっかくひとつの会社でやっているので、跨って価値を生み出せたらなというのは考えています。

卜部:それは『マネーフォワード』のユーザーさんと『MFクラウドシリーズ』のユーザーさんの間のシナジーってことですかね?

内波:そうですね、もしくは『マネーフォワード』という家計簿から、中小企業向けに何か価値のある提案をするとか。中小企業で働いている一般の従業員で個人のユーザーとして『マネーフォワード』を使っているパタンがあるはずなので、中小企業の会社の情報を個人向けサービスの方にうまく結びつけてあげるとか、そういうことから取り組んでいけないかなと。

卜部:給与情報とかね、うまく連携できると良いですね。そこの細かい内訳とかみることができたら楽しいかもしれない。

内波:うんうん、そうですね。

卜部:生一さんは入社してアグリをやりはじめて、その後もずっとアグリ村所属ですが、そんな中でも担当とか役割とか、いろいろ変わっていったことはあります?そもそも担当とかあるんですかね。非常に大きなRedmineがありますけど、そこからとりあえず目に付くものからやっていく的な?

内波:いえ、あのRedmineは運用に近いので、運用のメンバーはあれを触っていますね。ただ、システムフレームワーク側に手を入れる人は中川さんくらいなんですよね。僕の場合は「こういう風にしたいです」と言って、中川さんにつくってもらうという感じで。

卜部:なるほど、じゃあどちらかというと今はディレクションに近い感じですかね。

内波:そうですね。前はRedmineをがんがんやっていたんですけど。

卜部:やっていくうちに役割分担していったみたいな感じですか?

内波:そんな感じです。僕が入社した時は初代CTOの浅野さんがアグリ村をみていたんですが、途中からそれが僕の役割になったので、そういった動き方になっていきました。

卜部:ふむふむ。今は自分がやりたい仕事ができていますか?もっと手を動かしたいとかあります?

内波:比較的できていると思います。僕の場合は、自分が手を動かしても動かさなくても自分がほしいって思っているものができれば良いと思っていて。それはただの手段ですし、そうなってきつつあるので良いかなと思っています。

卜部:生一さんが今後仕事として、今の業務関係なくやっていきたいことってなんでしょう?技術的に尖っていきたい、いろんなことを実現する側にいきたい、新しいビジョンを提案する側にいきたい…とか考え方は色々ありますよね。

内波:そういう意味では、自分が手を動かす動かさないはどちらでも良いんですが、本当に価値のあるものを見つけて、自分自身がそれを前に進める力になっていたら良いなと。そう思いますね。

卜部:良い話ですね。それを見つけるところが難しいですよね。手を動かすところに関しては、ある程度問題があった上で作るという話なので、手を動かせば良いんですけど。問題をつくるほうが大変なんですよね。そこをやれる人、やりたい人がいるのはすごく良いですね。

ブロードウェイ、ボルダリング、山登り、サイクリング

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卜部:普段、お仕事以外は何をやっておられますか?

内波:仕事以外だと最近は週末に外に出るようになりました。先日は友人の奥さんのジャズダンスの講演に誘われて観に行ったんですよ。

卜部:おお、ダンス。

内波:ダンスは観たことがなくて、アマチュアだったんですが、結構楽しくて感動して。もっとこういう感動するものをみたいなって思いましたね。

卜部:良いですね。

内波:いろんな人に聞いたりして、おすすめをまわってみたいなと。その友人に聞いたらミュージカルを薦めてもらったんです。

卜部:ふむふむ。

内波:そしたら先日ちょうど社内にブロードウェイのミュージカルを観に行った人がいて、僕も観に行こうと。それで今度観に行く予定です。

青木:ブロードウェイまで…!

内波:ブロードウェイまでは行きませんが(笑)。日本に公演に来てるのを観る予定です。

卜部:ミュージカル楽しそうですね。

内波:そうなんですよ、初めて観ます。

青木:前はよくボルダリングに行かれてましたが最近は?

内波:ここ最近全然やっていなくて、こないだ久しぶりに少しやったんですが衰えてまして…絶望しましたね。

青木:絶望(笑)。

卜部:ボルダリングは体力づくりのために始めたんですか?

内波:大学時代に友人と登山中に外岩を登っている人達を見かけて、やりたいねとなって。それがきっかけで10年くらいやってます。

卜部:へええええ。

内波:前職で同じプロジェクトの上司がすごいボルダリングをやっている人で。外の岩場とか結構いろいろ連れて行ってもらったりもしました。

卜部:ほう。最初にやっていた山登りの方はどうなったんですか?

内波:山登りは年に1、2回くらい行く感じですね。

卜部:じゃあそういうアウトドア系のアクティビティは良くやってたんですね。

内波:はい。最近できてませんが、自転車やロードバイクもやってました。大体荒川まで行って、サイクリングロードを登って下りてくるみたいなルートですね。

卜部:楽しそうですね。夜は何時くらいに帰宅されますか?

内波:昔は遅かったですが、最近、朝早く来るようになったので夜はそんなに遅くないですね。大体毎日運用のために改修をしてリリースをするんですけど、そのリリースの時間が遅かったんですよ。それを改善した方が良いねということで、ちょっとずつ早めていって今に至ってるって感じです。

卜部:素晴らしいですね。そういう着々とした改善みたいなことって得意ですか?

内波:どうでしょう(笑)。やってみたらまわったので、キメの問題だったんだなって感じますね。

卜部:うんうん。なんとなく定時前のリリースだと怖いし…みたいに理由もなく怖がってしまいがちみたいな感覚もありますよね。

卜部さんが自分の考えを発信するのはなぜか

卜部:では、こんな人と働きたい的なことを聞きたいです。生一さんは長らくマネーフォワードにおられて、人が増えてきている中で今後いろんな人が増えてくるにあたって、こういう人が増えてくれると嬉しいなという観点でも教えてほしいです。

内波:僕ひとりでは本当に価値があるものとかって考えられないので、こういうサービスは価値があるな、マネーフォワードを使ってこうしたいな、そんな風にサービスをつくりたいなと思っている人に来てもらって、一緒に考えてもらえると良いなって。そんな風に思いますね。

卜部:新しい価値を生み出せる人ってことですね。良いですね。そう思うものの、なかなかハードルが高そうですね(笑)。

内波:ですよね(笑)。

卜部:それでいうと、社内だと誰ができそうですかね?

内波:これは…卜部さんですね

卜部:おお。やれと言われたら、や…るかもしれない…(笑)?

内波:卜部さんって自分の中で「これはこうした方が正しい」と考えていることがあるように思いますし、恐れずにそれを外に発信しているじゃないですか。皆思ってることってあるとは思いますが、僕はあまりうまく外に出せないんですよね。で、自分がこの会社の中で誰に認められたいかなって考えると…なんか卜部さんだなぁと(笑)。

卜部:そうでしたか(笑)。

内波:人とかサービスという程大きいくくりじゃなくて良いんですが、卜部さんが今までのキャリアで、「この人のこれはすごいな」と認めたものってありますか?

卜部:色々ありますが…今ぱっと浮かぶのは前職のプログラマーで頭の良い方だなぁと思っていた方ですね。「こういうことがやりたい」という人がいて、それがプログラムの段階まで落ちていなくて、それを実現するプログラムを書く人は別にいるという状況でのコミュニケーションがすごく上手で。「こういうことをやりたい」となった時に、「それってこういうことですよね」と言い換えてプログラムを作るのが非常に上手い方で、すごく頭良いなぁと思って見てましたね。

内波:なるほど。

卜部:やりたいことと、実現するってことの間にちょっとしたズレがあるんですよね。その橋渡しがすごく上手かったんだろうなって思ってます。

内波:ふむふむ。

卜部:僕自身の話でいくと、マネーフォワードでは僕は具体的に何かのサービスを開発している訳ではないので、ちょっと立ち位置が違うというか、他の人とは違った視点を持っている可能性があります。 そういう意味では僕が横から口を出すみたいな話は、「たぶん見えているものが違うんだろうな」と思いながらも言っている…という感じですね。決してそれが正解とも限らないですが、「議論の種になってくれたら良いな」とは思っていますし、たまたま視点の違いがあるのかなぁという感じですね。

いつでもどこでもジャケットのポリシーとは

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青木:小川さんが生一さんに質問があるとかで。

小川:仕事に直接は関係ないんですけど仕事に通ずるものがあるのかなと思うことで…生一さんのポリシーについて伺いたくてですね。

内波:ぽりしー…。

小川:生一さんって常にジャケットを着てらっしゃるじゃないですか。それに限らず、例えば食べ物はこれしか食べないとか…。

卜部:え、これしか食べないとかあるんですか?

内波:いやそれはないです(笑)。

小川:食べ物は例えですが(笑)。その佇まいからなんかこう色々ポリシーがあるのかなって思っていて、それを聞きたいと思ったんです。

卜部:ジャケットは、前からそうなんですか?

内波:そうですね。…実はかなり寒がりで。

小川:えっ(笑)。

内波:大体夏でも僕にとっては空調が効きすぎてる感じで。寒いなと思ったら大体ダメージを負っていて…風邪引くくらいなら着ていようかと。暑かったら脱げば良いし…という感じです(笑)。

青木:家でもジャケットを…?

内波:さすがに家では着てないです(笑)。

小川:家で何着てるんですか?

内波:ジャケット脱いでそのまま…ってこの話題面白いんですか(笑)。

青木:面白い人もいると思います。

小川:エンジニアってカジュアルな服装の人が多いじゃないですか。寒さ対策以外の理由があるのかなって思ってました。

内波:まぁ僕にとっては気軽に脱ぎ着ができるなぁというか。他に…

卜部:パーカーとか?僕はパーカー着てますね。

内波:ああ、パーカー…。

青木:英国紳士に憧れてるとか…?オーダーメイドですか?

内波:オーダーメイドです。英国紳士には憧れてません(笑)。

卜部:(笑)。

小川:ジャケットが好きというか、なんかこう仕事のスイッチが入るのかもしれないですね。

内波:いえ(笑)。ジャケットは好きかもしれませんね。実は仕事とプライベートの境目があんまりなくて。

青木:確かに生一さんって休みの日にお会いしても、いつも通りこの格好ですもんね。

内波:何も変わらないですね。

卜部:じゃあジャケットが趣味ですね。ジャケットはたくさんあるんですか?

内波:たくさんありますね…

卜部:どのくらい?

内波:どのくらいか…この情報ニーズあります(笑)?

小川:ワードローブ紹介してください。

卜部:クローゼット公開したり…?

内波:しません(笑)。

小川:ひとつのことにこだわる人って他にも何かあるのかなって思っていて。他にもあれば伺いたかったんです。夏休みは毎年南の島で何もしないと聞きましたし、色々ポリシーがあるのかなとか。

卜部:夏休みはどこに行かれたんですか?

内波:沖縄の石垣島に行きました。特に何もせずハンモックでひたすら寝る…というバカンスを過ごしまして。特に色々みるわけでもなく、あてもなくドライブしたり、のんびりしたり…という感じですね。

卜部:あてもなく色々みたり、ハンモックに揺られたりっていうのは、他の所でもできそうですが沖縄を選ばれる理由ってなんでしょう?

内波:「バカンスってそういうものだよ」という文化があると聞いて、それにならってみようと思い沖縄で実践したら悪くなかったので、毎年そうしてるって感じです(笑)。

卜部:じゃあ他の所も色々行ってみるとかもありかもしれないですね。小笠原諸島の方とかね。

内波:小笠原諸島は行ってみたいですね。

「こうあるべきだ」という理想について

卜部:最後に、今こういうテクノロジーに注目していますとかありますか?

内波:持ってないんですけど、VRは体験したいなって思っていて。

卜部:おお、それはこの連載にも出てくれた大須賀さんに言えばきっとやらせてくれると思います。

内波:VRを使った体験ができるサービスがもっと増えてほしいなって思っていて。

卜部:普段技術的な興味ってどの辺りにあるんですか?

内波:技術的な興味かはわからないんですが…如何に綺麗にできてるかみたいなこととかざっくりしたシステムの枠組みとかには興味がありますね。そういう意味でいうとブロックチェーンとかがこういう仕組み、システムで成り立っているっていうのはすごく面白いと思いますね。

青木:あ、私からも質問が。生一さんのパッションの源泉について知りたいです。

内波:げんせん…?

青木:生一さんって、マネーフォワードをこうしたいとか、本当に良いものを提供したいみたいな想いがすっごく強い気がしていて。そういうのってどこから湧いてくるのかなと思いまして。

内波:なんでしょうね、自分の中で「こうなっているだろう」というのが当然というか。「こうなるべきものだろう」というのがあり、「そうじゃない部分をなんとかしたい」とか、源泉はそういう想いです。卜部さんもチャットなどで色々仰っているのは、そういう想いがあるからなのかなと思います。

青木:「こうあるべきだ」という理想ですか?

内波:説明が難しいんですが、これは結論が決まっていて、こうあるべきでしょ、みたいな。

青木:社内のesaにポエムを投稿してらっしゃったじゃないですか。あんな発想ってどこから出てくるのかなって知りたくて。

内波ポエムは熱量というより…かっこつけたというのはあるかもしれません(笑)。

卜部:ポエムってそういう感じですよね。対外的な発表とかはやられないんですか?「マネーフォワードの内波です」と言って何か発表するような。

内波:言われたら話すかもしれませんが、自分から話したいって思うことはないんですよ。

卜部:今後マネーフォワードはこういう風に世界を変えていきたいんです、みたいな話とかですかね。変えていきたいと思ったからって変えられる訳ではないんですけど、そう思ってますという話をしてみるとか。

内波:だいぶハードルが高いですね…。

卜部:[MoneyForward Meetup]やMoney Forward Career Nightでやってみるとか。

青木:それ良いですね。生一さんに登壇いただける場をご用意します。

内波:気が向いたらで大丈夫です(笑)。

最後に

今回のインタビューを読んで、マネーフォワードに興味を持たれた方は是非、以下のボタンをクリックして頂ければと思います。 eyecatching

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