広報の青木です。
最近マネーフォワードでは、気軽に遊びに来て頂ける場として、MoneyForward Meetupという交流会を開催しております。今回は、デザイナーをテーマに開催しました。その紹介を致します。
まずは、当社取締役CTOの浅野よりご挨拶させていただきました。
経営とデザインの目線を合わせるためにTRYしたこと
最初の発表は、デザイン戦略室 室長の金井からお話させていただきました。
金井からは、事業会社に入社して感じた3つのギャップと、そのギャップをどう埋めたかについてお話しました。
- (チームワークしたいのに...)デザイナーは面倒だから関わりたくない
- (根本的な課題解決をしたいのに...)デザインは見た目をかっこよくする仕事
- (ビジネスに寄与できるのに...)デザイナーはビジネスが分からない
特に、3つめの「ビジネスとデザインの目線」を合わせるために効果的だったのが、"サービスコンセプトの整理と可視化"だったそうです。
当社は、ものすごいスピード感でサービスも組織もスケールし、初期はまだ明文化されたサービスコンセプトがありませんでした。そういったフェーズにおいて、各部署へのヒアリングを重ね、それぞれの思い描く課題やストーリーを整理し、サービスの"提供価値"としてみんなの共通理解をつくることが、経営と現場をつなぐデザイナーの役割ではないかというお話でした。
※「提供価値を可視化する」ことについては、このあとの大橋の登壇で具体的な事例が紹介されました。
- 自分がTRYしてきたことは組織論という意識はなく、皆を巻き込んで良いサービスを作るための手段のひとつにすぎない。
- デザイン自体も手段でしかなく、ユーザーにちゃんと価値を届けることがいちばん大事。
- 価値を届けるプロセスにおいて足りないことの中で、デザイナーは何が出来るのかを考えればうまく目線をあわせていける。
というまとめで締めくくりました。
◯◯力を身につけてチームでサービス作りをしよう
大橋からは、自動家計簿・資産管理サービス『マネーフォワード』にて6月にトライアルをスタートしているオフィシャルアカウントの話をさせていただきました。
オフィシャルアカウントは、金融機関や、金融機関に提案を行うビジネスサイド、プロジェクトオーナー、エンジニア、デザイナーなどがそれぞれの目的を抱えるプロジェクトです。
デザイン案を出す際、それぞれが良いと思うデザインが異なりデザイン案が決定しない中、大橋はボツ案も含めた議論やレビュー会を行いました。その結果、売上、戦略策定、ユーザビリティ向上などそれぞれの立場での各々の目的があるなかで、デザイナーとの感覚値にはズレが生じることに気が付いたとのこと。
そこで大橋は、「ユーザーの本質的な課題解決をする」というデザイン戦略室の基本に立ち返り、ヒアリングを再度重ね、ユーザー・ビジネス・クライアント視点でのバランスを整理し、プロトタイプやデザインを都度共有しあい、すり合わせながら最終案を詰めていきました。
チームメンバーと何度も議論を重ね、カスタマージャーニーを可視化したり、様々なアクションを通して、サービスとしの共通価値を可視化していったのです。
〇〇力のあるデザイナーと言うのは、「バランス力」「巻き込み力」ではないだろうか。
熱のこもった大橋の発表はそんな言葉で締めくくられました。
『全員で作る』そのためにデザイナーができること
次に、ビジネス向けクラウド会計ソフト『MFクラウド会計』のデザインを担当している大嶋よりお話をさせていただきました。
発表では、リソース不足の開発チームの中で、スピード感を保ちながら成果を出す工夫について語りました。
現時点の、マネーフォワードのデザイナーは、領域横断チーム(部署、サービス横断でデザインに関わる)としての役割と、プロダクトの開発チームの一員としての顔があり、開発集中シーズンになると、プロダクトへフルコミットしたりと、その時の状況に合わせて変化する体制です。
デザイナーチームが領域横断体制であることの強みは、 社内のデザイン課題に対して、チーム一丸で一貫したトライを出来る事ですが、 その一方で問題もあり、各プロダクトへコミットする時間が限られているため、優先度の低いバグや修正が後回しせざるを得ないなどの状況がありました。
こういった課題を素早く改善していくため、以下の6つの取り組みを行ってるとのこと。 1. InVisionでプロトタイピング 2. GitHubでコミュニケーション 3. ローカル開発環境を持つ (Rails) 4. Pull Requestでデザインを送る 5. テスト環境へデプロイする 6. 社内全体へ共有する
「デザイナーもgitを使い、Railsの上の状態や共通パーツなどを把握することで、より実装を考慮したデザインを考える事ができる」と大嶋は話します。
その他、「Issueでスタイルガイドを作る。デザインキャプチャーとコードを一緒にまとめて共有しやすくする」、「簡素なLP作成は、デザイナーがマークアップやテスト環境へのデプロイを担当し、フロントエンドの仕事を巻き取る」、「実装に入ってからの手戻りを極力減らすため、特に新機能開発の際はinVisionでのプロトタイプを何度も作成する」などの開発チームの速度を上げるナレッジを話しました。
Pull Requestを出す姿勢はエンジニア陣からは好評らしく、円滑にプロジェクトを進められるようになったようです。
パネルディスカッション「マネーフォワードのデザイナー」
後半戦はイベントのページで事前アンケートで頂いた質問や、イベント当日に頂いた質問に応える形のパネルディスカッションを行いました。一部ご紹介いたします。
デザイン組織における今の課題は何ですか?
- 大嶋:限られたリソースの中でどれだけクオリティを高められるか。MFクラウドは業務知識が必要な業務ツールなので、自分がユーザーではないケースがある。その中で、どれくらいインプットできるか。社内だとプロダクトオーナーやプロマネが会計士の資格を保有していたりする。
- 大橋:企画から設計みたいなところに行き辛い。このプロダクトの品質はすべてお任せしますみたいなところに行けると良い。
- 稲毛:インターンする中で、逆に良いなと思う部分は、すごくユーザー目線。ユーザーの課題を解決するために、という意識を感じる。エンジニアさんともユーザー視点での議論になる。
最後に
今回も多くの方にご参加いただきました。当社のエンジニアメンバー等も参加させていただき、各々デザインに対するビジョンやサービス開発への想いなどに関して意見交換が交わされていました。最後は大嶋からの一言でしめさせていただきました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
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